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Aさん
体育学部の学生。本格的な就職活動シーズンに入る前に、体育学部の学生に適した業界や職種などを、しっかり学びたいと考えている。

神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室長
神奈川トヨタ自動車の採用担当。 数多くの面接を担当するほか、会社説明会・入社後研修など様々な採用シーンで活躍。 就活生の気持ちに寄り添いながらも、採用者目線でアドバイスします。

就職先選びで迷っています。私は体育学部の学生なのですが、どのような就職先があるのでしょうか。



体育学部の方が選べる就職先は、自動車業界や商社、サービス業界、スポーツ業界など、さまざまです。
選んだ学科や取得した資格などにもよりますが、業界だけ見ても、多いことがわかります。



思っていたよりも多いですね。職種も多いのでしょうか?



職種を見ても、営業職を始め、公務員やスポーツ指導者など、選択肢は豊富にあります。



少し安心できました。より詳しい話を聞きたいです。



それでは、今回は体育学部の学生に適している業界や職種、体育学部の就職活動における強みなど、詳しくご紹介していきましょう。
体育学部では何を学べる?
大学で学んだ事柄は、就職先選びにも影響します。
おさらいとして、体育学部ではどのような知識を学べるのかを見ていきましょう。
体育学部の講義
体育学部で学べる事柄として、下記のような講義が挙げられます。
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体育学部では、スポーツの文化や歴史、正しいトレーニングやコーチングの方法、スポーツに必要な栄養素やスポーツをする人の心理など、スポーツに関する事柄を詳しく学べます。
ただ、挙げたものは基礎的な講義で、学べる内容は大学や学科などにより違いがある点に注意してください。
就職先選びでは、学んできたこれらの事柄を振り返り、強みとしてどのように活かすかを考えていく必要があります。
学科による違い
体育学部の学科は、大学によって分かれており、下記のようなものがあります。
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選んだ学科によって、基礎的な講義だけでなく、より専門的な内容を学べます。
例えば、体育学科は、アスリートやスポーツ指導者、体育教員などを育成するための学科です。
また、健康の維持や増進に重きを置いた健康科学科、武道に特化した武道学科、スポーツ活動の企画や運営などの方法を学べる社会体育学科など、さまざまな学科が大学によって用意されています。
選んだ学科次第で取得できる資格も違いがあり、就職先選びに影響があります。
体育学部に人気・おすすめの業界とは
では、体育学部に人気がある、あるいはおすすめの業界を見ていきます。
就職先としてどのような業界を選べば良いかわからない方は、参考にしてみてください。
・自動車業界
・商社
・サービス業界
・メーカー
・スポーツ業界
・教育業界
・官公庁
・広告業界
・金融業界
・運輸・物流業界
自動車業界
自動車業界は、車の製造開発や、販売をおこなう業界です。
近年は、電気自動車やIT、IoTを取り入れた車の開発などを積極的におこなっており、成長性や将来性に期待が持てる業界といえます。
また、大手企業が多く、待遇の良さや安定性なども魅力といえるでしょう。
大手企業ほど要求されることも多いですが、成長や成功を収めるためには、体育学部で培った体力や向上心が役立ちます。
そのため、体育学部に人気の業界の一つとなっています。



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商社
商社は、商品の仕入れから販売までをおこなう業界です。
幅広く商品を取り扱うのは「総合商社」、特定の商品に特化しているのは「専門商社」と呼ばれます。
仕入れた商品を個人に販売するBtoCか、企業に販売するBtoBかは、企業次第です。
また、企業によっては国内や国外を問わず活躍するため、出張や転勤など、体力を求められる仕事といえます。
体育学部で培った体力やコミュニケーション能力が活かしやすいため、人気の業界の一つとなっています。
サービス業界
サービス業界は、物品でなく体験やサポートといった形のないサービスを扱う業界です。
具体的には、ホテルのような宿泊業、飲食店のような飲食サービス業、介護のような生活関連サービス業などが挙げられます。
体育学部の学生は、体を動かすことに慣れている方や、人と関わる仕事が好きな方が多いでしょう。
そのため、体を動かして誰かにサービスを提供するサービス業界もまた、人気の就職先となっています。
メーカー
メーカーは、物作りとその販売をおこなっている業界です。
上述した自動車業界も、車やその部品を製造している企業であれば、より大きな括りではメーカーに属します。
メーカーは、自身が興味のある商品に携われるのが大きな魅力です。
アパレルや家電、食品といった日常的に関わる商品はもちろん、スポーツ用品に関わることもできます。
そのため、メーカーを就職先として選ぶ体育学部の学生も少なくありません。
スポーツ業界
スポーツ業界は、スポーツ用品の企画や製造開発、販売や、スポーツ関連のサービスを提供している業界です。
体育学部で磨いた知識を活かして、スポーツ用品の企画をしたり、ジムのインストラクターとして指導に当たったりと、体育学部の強みを発揮しやすい業界といえるでしょう。
スポーツ好きな体育学部の学生にとっては、日々、スポーツに接することができる点も魅力で、人気の就職先の一つとなっています。
教育業界
教育業界は、さまざまな年齢の方に、教育や学習サービスを提供する業界です。
体育学部の知識や体力を活かし、教員免許を取得して小中高の学校で保健体育教師になったり、公認スポーツ指導者の資格を取得してスポーツ指導者になったりできます。
自身が学んだことを人に伝える喜びや、人の成長を見守っていける楽しみなど、人に教え育てることには、さまざまな魅力があります。
体育学部で学んだ知識や技術を活かしやすいことから、人気の業界の一つです。
官公庁
官公庁とは、国家機関や地方公共団体の役所を意味する言葉です。
官公庁の就職には、収入が安定しており社会的な信用が得られやすい、福利厚生が充実しているなどのメリットがあります。
また、さまざまな職種があり、スポーツや保険の知識を活かして保健体育教師を目指したり、体力を活かして警察官や消防士、自衛官を目指したりすることも可能です。
「国や地域に貢献できている」という喜びも感じられやすく、体育学部の学生にとっては人気の業界の一つとなっています。
広告業界
広告業界は、商品やサービスの認知を図ることを主な仕事としている業界です。
広告には、インターネット上のWeb広告、テレビや雑誌、ラジオなど、さまざまなものがあります。
広告を依頼する「広告主」、依頼を受けて広告を打ち出す「広告代理店」、広告を作成する「制作会社」、広告を掲載する「メディア」などで構成されています。
特に人気があるのは広告代理店です。
広告主や制作会社、メディアの間に立って仕事ができることから、体育学部で培ったコミュニケーション能力やチームワークが発揮できます。
金融業界
金融業界は、お金を取り扱うことが主な仕事の業界です。
具体的には、銀行や保険会社、証券会社やクレジットカード会社などが金融業界として挙げられます。
お金を預け、融資を受けられる銀行や、万が一に備えられる保険会社、投資で資産運用できる証券会社、お金を借りられるクレジットカード会社などは、社会基盤を支えるものといえるでしょう。
体育学部で養った体力、課題発見力や課題解決力、忍耐力などが役立ち、大成を目指せることから、体育学部の学生に人気がある業界です。
運輸・物流業界
運輸・物流業界は、物や人を運ぶことが主な仕事の業界です。
運輸が特定の場所まで物や人を届けることを指すのに対し、物流は商品の在庫管理や仕分けなど、消費者に届くまでの全てを指しています。
そのため、物流業界は、運輸業界を含むより包括的な業界といえます。
飛行機やトラック、船舶などで物や人を運んだり、物流センターで商品を管理したりということには体力が必要です。
そのため、培った体力を活かしたいという体育学部の学生に選ばれている業界の一つとなっています。
体育学部に人気・おすすめの職種とは



多くの業界が、体育学部の就職先として選択肢に挙がっていますね。



大学に進学する前にも、ある程度認識していたと思いますが、改めて見るとその選択肢の豊富さに驚いたのではないでしょうか。



はい。自動車業界や広告業界など、今まで選択肢に入れていなかった業界も挙がっていて、興味が湧きました。



自身に合った業界や職種を選べると、やりがいや働きやすさなど、メリットが多くあります。
視野を広く持って、自身が選べる選択肢を一つひとつ確認してみてください。



わかりました。



では次に、体育学部の学生におすすめの職種について見ていきましょう。
・営業職
・公務員
・スポーツ指導者
・柔道整復師、理学療法士
営業職
まず、体育学部の学生におすすめの職種は営業職です。
営業職は、体力が必要で、日々十分にパフォーマンスを発揮するためには自己管理力も求められるためです。
ノルマを課されることも多いものの、課題の発見や解決に取り組む力が培われている体育学部の学生であれば、しっかり対応できるでしょう。
また、独力では厳しい場面も、スポーツを通してコミュニケーション能力やチームワークなどを磨いてきた方であれば、乗り越えやすいはずです。
幅広い業界で必要とされ、自身に合った商品やサービスを顧客に紹介していけることも魅力といえます。



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公務員
体育学部の学生には、公務員もおすすめできます。
公務員は、公務員試験に合格する必要があるものの、国家機関や地方公共団体に勤めることから、安定した職種です。
また、警察官や消防士、自衛官など、体力やチームワークを問われる仕事も多くあり、これらに自信がある方に向いています。
教職員は、教員免許を取得する必要があるものの、自身が学んできた保健体育やスポーツに関する知識を活かせます。
体力を活かしたい方や、自身が学んだ知識や技術を子どもたちに伝えたいという方にも、公務員は向いている職種といえるでしょう。
スポーツ指導者
体育学部の就職先としては、スポーツ指導者という職種も候補です。
体育学部で学んだことをダイレクトに活かすことができ、スポーツに関われるというメリットがあります。
スポーツトレーナーやスポーツインストラクター、監督やコーチなど、さまざまな仕事があります。
また、ダイエットやリハビリ、プロアスリートの指導など、指導する内容もさまざまです。
特定の資格は必要ありませんが、公認スポーツ指導者や理学療法士や柔道整復師など、職種によっては求められることがあるため、有利な資格取得を目指しましょう。
柔道整復師、理学療法士
体育学部の就職先としては、柔道整復師や理学療法士などもおすすめです。
柔道整復師は、手指を使った施術によって患者の不調にアプローチする仕事で、理学療法士はリハビリの専門家です。
どちらも国家資格を必要としますが、柔道整復師の資格は、学科次第では体育学部でも取得を目指せます。
理学療法士は、医学部や保健医療学部などが有利ですが、体のつくりについて学べる体育学部であれば、取得を目指せる資格といえるでしょう。
医療行為がおこなえないものの、国家資格が不要な整体師も、場合によっては選択肢の一つです。
就職活動における体育学部の強み
体育学部の学生は、就職活動で有利なさまざまな要素を持っています。
ここでは、体育学部の学生が就職活動で発揮できる強みについて見ていきましょう。
体力がある
体育学部の学生は、他の学部と違い、体力に秀でているといわれます。
体育学部では、座学だけでなく実技で体を動かすことから、体力が自然と培われるためです。
体力はどのような就職先でも必要とされるため、体育学部の学生が評価される理由となっています。
また、体に関する正しい知識を学べることから、自己管理力もあると見られます。
年間を通して健康な心身を保ち、十分なパフォーマンスを発揮できる人材は、採用する側にとっては魅力的で、評価されやすい要素といえます。
協調性が高い
体育学部が就職活動で評価されやすい点としては、協調性が高いことも挙げられるでしょう。
体育学部の実技では、サッカーやバスケットボールなど、チーム競技を学ぶことが珍しくないためです。
チーム競技でより良い結果を収めるには、声を掛け合ったり、作戦を話し合ったりと、コミュニケーションを積極的に取らなければなりません。
また、チームで課題を見つけたら、その課題を解決するために全員が努力するという、チームワークも必要です。
ゼミで、ディスカッションやプレゼンの機会が多かったのであれば、話し合いや発表などにも慣れており、その点も強みといえるでしょう。
成長が期待できる
体育学部の学生に、成長を期待しやすい点も、就職活動では有利に働きます。
スポーツにはどうしても有利不利があり、不利の差を埋めるには、向上心や努力、粘り強さなどが必要ということを、体育学部の学生は学んでいるためです。
どのような就職先でも、営業職のノルマのような目標や、困難な状況に置かれることは考えられます。
そのようなとき、すぐに投げ出すのではなく、粘り強く努力をしてくれる人材や、向上心を持って挑戦してくれる人材は、企業にとっては貴重でありがたい存在です。
失敗しても成長してくれることが期待できるため、評価されやすいといえます。
まとめ
この記事では、体育学部の学生におすすめの業界や職種、就職活動における体育学部の強みなど、詳しくご紹介しました。
体育学部の学生には、自動車業界を始め、就職先として選べる業界が豊富にあります。
また、職種にも、営業職や公務員、スポーツ指導者など、選択肢はさまざまです。
自身の努力や適性など次第で、プロスポーツ選手や社会福祉士などを目指せることもあります。
ぜひ、自身に合った就職先を見つけてみてください。