ディーラー営業とは?仕事内容や求められるスキル、やりがいや大変なことをご紹介

ディーラー営業はどのような仕事?業務内容や必須技能、メリットやデメリットを解説

記事に登場するキャラクター

Bさん

自動車業界への就職を検討している就活生。ディーラー営業に興味があり、具体的な仕事内容が気になっている。

神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室員

神奈川トヨタ自動車の採用担当。 トヨタモビリティ神奈川で営業職を経験したのち、採用担当へ。 現場経験を活かし、より”リアルなノウハウ”で就活生をサポートします。

Bさん

自動車業界に興味があるのですが、ディーラー営業ってどういう仕事なんでしょうか?

リクルート室室員

ディーラー営業ですね。
ちなみに、車はお好きですか?

Bさん

はい!
休日にはドライブしたり、車のカタログを眺めたりしています!

リクルート室室員

でしたら向いていそうですね。
ではさっそく、ディーラー営業の仕事内容やメリット、デメリットなどを見ていきましょう。

Bさん

よろしくお願いします!

目次

ディーラー営業の仕事内容とは?

ディーラー営業の業務内容をご紹介

ディーラー営業の主な仕事は、車の提案や販売をおこない、担当者としてアフターフォローをすることです。

主に店舗やショールームで接客をし、新車や中古車に関する説明をおこないます。

車の魅力を伝えて提案したり、顧客の疑問に答えたりして成約につなげ、納車まで対応することになります。

アフターフォローは、顧客の相談役になるのが主な仕事です。

購入した車にトラブルが起きたときや、メンテナンスをしてほしいとき、買い替えを検討しているときなど、さまざまな相談を顧客から受け付けます。

そして顧客の相談や要望に応えるためエンジニアなど店舗のスタッフとも話し合いながら、顧客と良い関係を築き上げていくのも仕事の一つです。

・個人向けと法人向けで違いはある?
・外回りをすることもある?
・自動車メーカーの営業とはどう違う?

個人向けと法人向けで違いはある?

車を購入する顧客は、自家用車として車を購入する個人客と、社用車として車を購入する法人客に分かれます。

個人向けであれば、「来店型」の営業が多いでしょう。

「来店型」とは、店舗やショールームに足を運んだ顧客に対し、アプローチをおこなうことが主な業務です。

販売する車は自家用車として活用されることがほとんどです。

一方、法人向けであれば、「来店型」の営業に加え、外回りをおこなう「訪問型」の営業をおこなうこともあります

販売する車は営業車や配送車などの車両のほか、トラックなどの特殊な車両や業務に合わせて特殊なカスタマイズがされた車両を販売することもあります。

法人の顧客は一度に複数車契約することも多く、業務内容に合わせて車両や装備の見直しなども多い傾向があるため、定期的に訪問して新しい車種を提案するほか、業種に合わせたカスタマイズについて説明などをおこなうことがあります。

外回りをすることもある?

外回りの有無は、店舗や状況によって違います

ディーラー営業の場合、来店型の営業が主で基本的には外回りが多くないとされていますが、顧客の希望に合わせて訪問することもあるでしょう。

定期的な提案や、車の調子を聞いて点検整備を手配するといったアフターフォローなどをおこなわないと、満足度を下げてしまうためです。

顧客と長いお付き合いをしていくためにも、顧客の要望に合わせて外回りもあるものと捉えておくと良いでしょう。

自動車メーカーの営業とはどう違う?

ディーラー営業と混同されやすい仕事に、自動車メーカーの営業があります。

車を販売するという大きな目的はディーラー営業と同様ですが、自動車メーカーの営業はディーラーへの営業支援が主な仕事です。

ディーラーをはじめとした販売店が車を販売しやすいように資料を提供したり、展示車のディスプレイについての提案をおこなったりします。

主にはサポート業務となるため、ディーラー営業のように、顧客と直接接する機会は少ないでしょう。

他には、法人や官公庁といった大口顧客を対象とした営業をおこなうことも仕事の一つです。

ディーラー営業のやりがいやメリットとは?

ディーラー営業として働くメリット、感じられるやりがいとは?

Bさん

ディーラー営業の仕事内容がイメージできてきました!

リクルート室室員

それは良かったです。
では、ディーラー営業の仕事に、どのようなメリットがあるかもイメージできそうですか?

Bさん

なんとなくですが、お給料が良い、とか?

リクルート室室員

それもありますね。
では、次にディーラー営業のやりがいやメリットについて、詳しく見てみましょう。

・成果主義で努力が報酬に反映される
・車の知識を活かせる
・顧客と深い信頼関係を構築できる

成果主義で努力が報酬に反映される

ディーラー営業は、成果を重視する成果主義の企業が多く、やりがいを感じられる点がメリットの1つです。

ディーラー営業に限らず営業職は、成果主義を採用していることが珍しくありません。

中でもディーラー営業の場合、車を1台売るごとにインセンティブがつくなど、努力が報酬として反映される企業が多いと言われています。

成果主義では、契約を結んだ数が成果として評価され、給料や賞与などの給与に反映されます。

また、成果に応じて、早いキャリアアップが見込める点も魅力です。

成果を出した分だけ報われるメリットがあるため、努力することへのやりがいが感じられ、モチベーションを高めて業務に当たることができます

車の知識を活かせる

車が好きな方にとっては、車の知識や自身の経験を活かして働けることもメリットの一つです。

ディーラー営業では車に関する様々な知識を深める必要がありますが、車が好きな方にとっては知識を深めるための勉強も楽しんで取り組むことができるでしょう。

車の知識があれば、スムーズに説明や回答ができ、顧客との信頼関係も築きやすいうえ、成果にも繋がりやすいです。

また、車が好きな人であれば、購入後のカーライフの提案にもご自身の経験談を活かすことができ、そのアドバンテージを活かせるでしょう。

車が好きで知識を活かしたい、車に興味があり詳しくなりたいという方にとっては、メリットを多く感じられるはずです。

顧客と深い信頼関係を構築できる

ディーラー営業は、顧客と深い信頼関係を構築し、長くお付き合いできることも、メリットとして挙げられるでしょう。

販売のみをおこなう販売職と違い、営業は自分自身が顧客の担当になります。

度々連絡を取り、店舗ではその顧客の担当として、売買契約を結んだり日頃のカーライフに関する相談に乗ったりしながら信頼関係を築いていけるのです。

信頼されることには喜びがあるだけでなく、担当に指名され続ければ、車の買い替えや紹介といった機会にも頼られることがあるかもしれません。

ノルマや成果が求められることを考えても、顧客と長く付き合っていける点は大きなメリットがあるといえるでしょう。

車という高額な商品は、信頼を得ることも売買契約を結ぶことも難しいといえます。

しかしその分、大きな達成感ややりがいを感じられるはずです。

ディーラー営業に求められるスキルや資格とは?

ディーラー営業の必須技能や必要資格は何がある?

ディーラー営業という仕事に求められるスキルや資格について、主なものを3つ見ていきましょう。

・コミュニケーション力
・車の知識と提案力
・普通自動車運転免許

コミュニケーション力

ディーラー営業にとって、コミュニケーション力は必須のスキルといえます。

ディーラー営業は、自分の思いを伝える「伝える力」、顧客の言葉を聞き出す「聴く力」の2つが問われる仕事といえるでしょう。

顧客に最適な提案をおこなうためには、顧客のニーズをしっかりと把握する必要があります。

そのためには、車の魅力を伝えるだけでなく、顧客との会話の中で求めていることをしっかりと聴く必要があります。

時には、表情や目の動き、仕草などからも推測する必要があるでしょう。

さらには、身だしなみに気を使ったり、伝わりやすい話し方を心がけたり、顧客に合わせた距離感を心がけたりすることもコミュニケーション力の一つです。

そのため、コミュニケーション力に自信がある方はもちろん、人と接するのが好きな方、これから磨いていきたいと思っている方にとってはおすすめの仕事といえるでしょう。

車の知識と提案力

ディーラー営業には、車の知識とそれを踏まえた提案力が求められます

ディーラー営業という仕事は、車という商品の説明ができなければ始まりません。

例えば、「この車の長所は何か」、「他の車や、旧モデルとはどう違うのか」などは、よく聞かれる質問といえるでしょう。

「この車はエンジンが旧モデルよりパワーアップしていて…」「力強い走りを求めているのでしたら、こちらの車の方が…」など、具体的に説明し、提案してくれる方が顧客としても安心できます。

車に関する知識や提案力は入社後、実践していくことで高めることが出来るため、はじめから出来る必要はありません。

ただし、車に興味を持ってその知識を高めていく姿勢が大切です。

普通自動車運転免許

ディーラー営業は、ほとんど資格が不要な仕事ですが、唯一必須とされるのが、普通自動車運転免許です。

ディーラー営業は、試乗車を動かしたり、納車したりという業務が発生するためです。

そのため、ディーラー営業を志望している方は、普通自動車運転免許を卒業までに取得しておきましょう

また、より高い知識を求める場合、車の仕組みを理解するために自動車整備士資格を取得する方もいます。

自動車保険の販売をする職場では、損保一般試験の合格が求められることもあります。

ディーラー営業の大変なことやデメリットとは?

ディーラー営業に就く方が注意したいのが、メリットばかりでなく、大変なことやデメリットもあることです。

ここでは、ディーラー営業の主なデメリットを3つご紹介します。

・土日休みが少ない
・ノルマや数字を追う必要がある
・顧客対応で調整力が求められる

土日休みが少ない

ディーラー営業はサービス業のため、土日が休みとは限りません

顧客は平日よりも土日に店舗へ訪れやすいため、顧客に合わせるディーラー営業も、基本的に土日は出勤と考える必要があります。

基本的には定休日がお休みとなり、平日がお休みになることがほとんどでしょう。

人によっては友人やパートナーとは休日が合わず、予定を合わせづらいこともあるかもしれません。

シフト制を導入している場合は、お休みに自身の希望が反映されるディーラーもあります。

また、法人営業の担当となった場合は、企業の休暇に合わせて土日が休みになることもあるでしょう。

近年は働き方改革によって、残業する機会も減っていますが、中には残業が発生する日もあるでしょう。

繁忙期などは、店舗を閉めた後でも、契約した車を引き渡すための納車準備や、アフターフォローなど、時には残業をしなければならないことがあるかもしれません。

ノルマや数字を追う必要がある

ディーラー営業のデメリットの一つに、ノルマや数字を追う必要があることが挙げられます。

ディーラーにもよりますが、個人や店舗にノルマを課せられることが少なくありません。

ノルマを達成できないことは、給与に響くだけでなく、社内での評価にも影響します。

そのため、ノルマがあることをストレスに感じられる方もいます。

また、ノルマがなくても、成果を出すために数字は追わなければなりません

車のように高額な商品の場合、顧客も購入するまでにじっくりと検討する方も多いため、契約獲得のためには試行錯誤し、信頼を得ることが必要です。

なかなか契約が取れないと、「成果を出すためにはどうしたら…」と、頭を悩ませる日々を送ることもあるかもしれません。

顧客対応で調整力が求められる

ディーラー営業は、主にメーカーの取り扱う車を販売するため、メーカーや本社などと連携しながら顧客対応をおこなう必要があるでしょう。

例えば、製品に欠陥や不具合があり、自主的に回収や修理・交換などの対応を行うリコールの案内が出た場合、まずは営業が窓口となることもあります。

基本的に車両はメーカーが製造しているため、製造時に関する問題などはディーラーに責任がないことがほとんどですが、そのような場合でも顧客の不安を払拭するための誠実な対応が求められます。

また、製造ラインの遅れによる納期の遅延なども、営業が窓口となって顧客に連絡する必要があります。

時には、自身のミスでないことでも謝罪をすることもあり、顧客とメーカーや本社の間で板挟みになることで「顧客に納得してもらうにはどうすれば良いか」と頭を悩ませてしまう方もいるでしょう。

ディーラー営業は、より良い商品やサービスを提案し、誠実な対応を心がけることで、感謝をされることも多い仕事です。

しかし、このように板挟みになることがあるほか、調整力や対応力が求められるため、両者の間でうまく立ち回る能力を磨いていく必要があります

ディーラー営業の平均年収はいくらぐらい?

ディーラー営業の平均年収は、厚生労働省が運営する「職業情報提供サイトjob tag」によると、533.5万円です。

また、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、令和5年の男女の平均賃金は318,300円です。

年収に直すと、平均年収は381.96万円だとわかります。

ボーナスとして2ヶ月ほどの賃金を足したとしても445,62万円となるため、ディーラー営業の平均年収は、一般的な男女の平均年収を上回っていることがわかるでしょう。

ディーラー営業のキャリアプラン

ここからは、ディーラー営業を続けることで目指せるキャリアプランについて見ていきましょう。

・リーダーや係長、主任
・店長やマネージャーなどのゼネラリスト

リーダーや係長、主任

営業として実績を積めば、リーダーや主任といった役職を目指すことができます

実績と専門知識、スキルを持ちながら現場で働く中堅スタッフのキャリアプランは店舗によって異なり、名称もリーダーや係長、主任などさまざまです。

業務の内容は、徐々に営業だけに留まらず、広範になっていきます

後輩の指導やサポートをおこなったり、エンジニア職と連携を取ったりと、多くの仕事を任されることになるでしょう。

店長やマネージャーなどのゼネラリスト

さらに営業として実績を積んでいけば、店長やマネージャーなど、ゼネラリストの道も拓かれます

ゼネラリストは、営業実績に加えて、さまざまな分野の経験や知識、リーダーシップが求められるキャリアです。

在籍するメンバーをマネジメントし、個人ではなく店舗全体の売り上げを追っていかなければなりません

ディーラーによっては店長の上にエリアマネージャーや営業部長などのポジションが設定されていることもあります。

活動の範囲は店舗に留まらず、エリア全体や会社全体の売上を管理することもあるでしょう。

店長以上のポジションに就くと、自身が接客をおこなうよりも、部下などのサポートに徹する機会が多くなります。

重要な業務や売上管理を任されることにはやりがいがあり、結果を残せばより大きな役職に就ける機会に恵まれやすいなど、ゼネラリストならではのメリットもあります。

ディーラー営業の志望動機の書き方は?

ディーラー営業として採用されるために。志望動機の書き方の基本

ディーラー営業を目指す際は、志望動機をしっかり考えましょう

営業は多くの企業に存在するため、コミュニケーション力や忍耐力などがある方なら、どこの企業でも目指せる反面、しっかりとした志望動機が必要です。

「なぜ自動車業界でなければだめなのか?」「なぜこのディーラーを選んだのか?」という志望動機が重視されます。

はっきり答えられなければ、熱意が伝わらず、不採用になってしまうこともあるでしょう。

「私は車好きで、車の知識を活かせる職場を探していました」、「家族が御社で車を購入していて、親しみのある接客を魅力に感じており、私もそのような接客をして御社の魅力を多くの人に知ってほしいと考えています」などの志望動機を、具体的なエピソードとともに紹介していく必要があります。

具体的な志望動機が思いつかない場合は、ホームページなどから、どのような特徴があるのかを調べてみるのもおすすめです。

例えば、取り扱っている車種にはどんなものがあるか、その会社ならではのサービスや取り組みがあるか、どのような人が働いているのかを調べれば、特徴や魅力に感じる部分に気付くことができるでしょう。

ディーラー営業は大変さだけでなくやりがいもある

ディーラー営業は、自動車業界で車の販売や提案、アフターフォローなどをおこなう仕事です。

顧客と信頼関係を築くことで、長いお付き合いができる点が大きな魅力です。

ノルマや数字を追う大変さはありますが、挙げた成果がそのまま報酬や評価へとつながるため、やりがいの大きな仕事でもあります。

また、平均年収も高い点も魅力の1つでしょう。

興味がある方は、インターンシップに参加したり、ディーラー営業に進んだ先輩から話を聞いたりして、その道に進むかどうかを決めてみましょう。

リクルート室室員

神奈川トヨタ自動車株式会社でも、営業向けのインターンシップを開催しています。
興味がある方は、ぜひ参加してみてください。
インターンシップ|採用サイト|神奈川トヨタ自動車株式会社

目次