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Bさん
面接対策を始めたばかりの就活生。得意科目についてどう答えれば良いかが知りたい。

神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室員
神奈川トヨタ自動車の採用担当。 トヨタモビリティ神奈川で営業職を経験したのち、採用担当へ。 現場経験を活かし、より”リアルなノウハウ”で就活生をサポートします。

面接で得意科目を聞かれたとき、ただ得意科目を述べるだけではいけないって本当ですか?



はい、本当です。
採用担当者も意図があって質問していますので、その意図を汲み取り、適切に答える必要があります。



得意科目を答えるだけではダメなんですね…。
では、どう答えるのが正解なんでしょうか?



良い機会ですので、採用担当者が聞く理由や、適切な答え方など、詳しく見ていきましょう。



よろしくお願いします!
なぜ面接では得意科目を聞かれるの?
まずは、採用担当者がなぜ得意科目を聞くのか、その意図を確認しましょう。
採用担当者が得意科目をたずねる理由は、主に下記の4つです。
強みが知りたい
採用担当者が得意科目を聞く理由として、「就活生の強みが知りたいから」、ということがまず挙げられます。
強みがわかれば、就活生が入社後に活躍する場面を、具体的にイメージしやすくなるためです。
例えば、外国語が得意科目だという就活生は、習得した言語でコミュニケーションを取れることが強みです。
企業が海外に事業を展開していたり、社内に多国籍な人材が所属しているような企業であれば、海外の取引先や社内のチームとのやり取りなどの場面で、その就活生が活躍する場面を想像できます。
併せて、苦手科目についても聞かれる場合は、弱みを知り、活躍しづらい場面も知っておきたいと考えているはずです。
個性・人柄を見たい
得意科目について質問する理由には、「就活生の個性や人柄を理解したいから」、ということも挙げられます。
個性や人柄がわかれば、社風に合う人材か、希望する部署で上手く働けそうかなど、イメージできるためです。
例えば、一口に数学が得意と言っても、元々数学が好きだった就活生と、「苦手な科目だったので、克服しようと得意科目になるまで努力した」という就活生では、個性や人柄に違いが見えてきます。
その答えから、社風や部署の雰囲気に合っているか、希望している職種に対する適性があるかなどを見ているのです。
企業との相性を確かめたい
採用担当者には、「就活生と企業の相性を早期に見極めたい」という思惑もあるでしょう。
どれほど優秀であっても、企業の社風と相性が良くない就活生を採用すると、就職後の早期退職のおそれがあるためです。
また、企業との相性だけでなく、部署との相性まで確認している場合もあります。
例えば、希望する職種が営業職だと仮定し、その企業の営業部がコミュニケーション能力を求められる部署だったとします。
この場合、営業部には得意科目を通して、コミュニケーション能力に優れていると判断できるエピソードを話せる就活生の方が馴染みやすいと判断されるでしょう。
就活生の緊張を和らげたい
採用担当者は、就活生の緊張を和らげる目的で、敢えて得意科目を質問することもあります。
面接は企業にとっても貴重な機会のため、より等身大な就活生の実力を知りたいという考えがあるためです。
得意科目は、面接では定番の質問です。
得意分野に関することは強みをアピールしやすい内容のため、本題に入る前のアイスブレイクとして、話しやすい雰囲気を作る目的で質問されることもあります。
面接の序盤に得意科目について質問されるのであれば、緊張を和らげる意図もあると見て良いでしょう。
面接で得意科目を答えるときのポイント
得意科目を聞かれたら、「PREP法」で答えるのがおすすめです。
PREP法とは、文章を簡潔にわかりやすく伝えるテクニックの一つです。
伝える順番を示す英単語の頭文字からPREPと略されており、プレップ法と読みます。
具体的には、下記のような順番で伝えることで、わかりやすく伝えることができます。
- Point(結論)…得意科目は何か
- Reason(理由)…得意になったきっかけや得意科目だと思った理由
- Example(具体例)…得意だということがわかる具体的なエピソード
- Point(結論)…入社後にどのように活かすかという結論
最初に得意科目が何かを簡潔に答え、補足として得意になったきっかけや理由、得意だということがわかる具体的なエピソードを述べましょう。
最後に、「得意科目という自身の強みを入社後にどう活かすか」という結論を持ってくることで、好印象につなげることができます。
例文付きで見る得意科目を聞かれたときの答え方



なるほど、PREP法を使えばいいんですね!



PREP法は、面接全般で役立つ技術ですから、ぜひ習得しましょう。



わかりました!



次に、科目別に例文を見ていきますので、作成時の参考にしてみてください。
国語
私の得意科目は国語です。
幼少期から読書が好きだったため、国語を学ぶことが楽しく、自然と得意になっていきました。
国語を通して特に伸ばした力は、コミュニケーション能力です。
私にとって、コミュニケーション能力は、他者の考えを理解し自分の考えを適切に伝える力だと考えています。
読書や小論文、グループディスカッションなどを通じて、相手がどのようなことを求めているのかを察し、自身の考えを言語化する力が身につきました。
コミュニケーション能力は、人間関係を築くうえで大切だと考えており、社会人の基礎だと考えています。
入社後は、培った能力で円滑なコミュニケーションをとり、チームワークの構築などの場面で活かしたいと考えています。 |
数学
私の得意科目は数学です。
中学生までは数学が苦手でしたが、解答に辿り着くまでの過程を論理的に考えられるようになってからは、次第に得意科目になりました。
コツコツと粘り強く挑めば、必ず答えに辿り着けるところにも、面白さを感じています。
高校時代には、日本数学オリンピックで本選まで進んだ経験があり、論理的思考力には自信があります。
御社では、磨いてきた論理的思考力と粘り強さを発揮し、業務を効率的に、かつ粘り強く取り組み、貢献したいと思っております。 |
英語
私の得意科目は英語です。
中学生の頃から海外ドラマを見ることが好きで、海外の文化や景色、人に興味があったため、英会話スクールに通って英語を学んできました。
大学に入った後は夢だった短期留学を果たし、語学学校で学びながら現地の方と積極的に交流をおこないました。
特に、語学学校でのプレゼンテーションの授業では、外国人のクラスメイトと協力して進行する必要があり、自分の意見をしっかりと伝える大切さや、相手の考えを理解することの大切さを学びました。
はじめは思うようにコミュニケーションがとれず苦労することもありましたが、めげずにコミュニケーションをとることで最後にはスムーズに英語でやり取りできた経験は自信になっています。
私は、培ったコミュニケーション能力とグローバルな視点を活かし、御社の海外事業の業務で役に立ちたいと考えています。 |
物理
私の得意科目は物理です。
元々物理は苦手だったのですが、図にすればわかりやすいと気付いてからは解けるようになり、面白さを感じるようになりました。
物理が実験で体感できる科目だったことも幸いし、興味が続いて論理的思考力と分析力を養えたと感じます。
入社後は、物理で得た知識と論理的思考力、そして分析力を活かし、問題解決や技術開発などで貢献したく思っています。 |
生物
私は、生物が得意科目です。
子供時代から生き物が好きで、動物や人の体の仕組みに興味を抱いたことをきっかけに勉強を始め、大学は生命科学部、大学院にまで進学しています。
人体構造を、細胞や分子といったミクロのレベルで観察し、化合物がどのように作用するかなど知見を得ています。
御社の研究職では、今まで得てきた知識を活かし、商品開発や商品改良など、貢献したいと考えています。 |
日本史
私の得意科目は日本史です。
過去の出来事には、現在を生きる私たちが活かすべき教訓や、これからの社会はどう進むべきかという視点など、多くの学びがあるため、興味を抱きました。
日本史の本を読むだけでは足りず、大学では専攻に日本史を選択し、自身で資料や史料に当たって仮説を検証していく側に回りました。
それにより、根気強く分析する力や、考察する力が磨けたと自負しています。
入社後には、営業職として、データ資料を鋭く分析・検証し、お客様に適切な提案をすることで満足度を高め、貢献したいと考えています。 |
簿記
私は、簿記が得意科目です。
経理職や財務職を目指すために商学部に進学したのですが、会計学で習う簿記の楽しさに魅了されました。
企業がどのように利益を出しているかがわかることは興味深く、財務諸表を読み解くときのパズルのような楽しさもあり、日商簿記検定一級の取得にも至っています。
希望している経理職・財務職でも、簿記の知識や培った分析力などを活かし、即戦力としてお役に立ちたいと考えています。 |
体育
私の得意科目は体育です。
元々体を動かすことが好きで、学生時代は小学校からこれまで、特に好きだったバスケットボール部に所属していました。
粘り強く努力した甲斐あって、大学時代にはキャプテンに選ばれた経験があり、チームみんなで目標を目指す空気づくりや、メンバー外の人でも楽しんで練習に打ち込める雰囲気づくりをおこなってきました。
広告代理店での業務には、困難も多々あると思いますが、体力と経験を活かして粘り強く当たり、周囲とのチームワークを築きながら業務に取り組みたいと考えています。 |



トヨタモビリティ神奈川では、営業職を募集しています。
営業職にはスポーツ系学部をはじめとしたさまざまな学部出身の方が在籍しており、人と話すことが好きな方は馴染みやすい雰囲気があります。
自動車業界の営業職に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
営業職募集要項|採用サイト|神奈川トヨタ自動車株式会社
マーケティング
私の得意科目はマーケティングです。
経営学の中でも、消費者心理や市場動向を分析し、効果的な戦略を考えるマーケティングに面白さを見出し、強い興味を抱きました。
大学のゼミでも、フィールドワークや、企業のマーケティング施策分析などを通じてマーケティング戦略を学び、マーケティング学科では優秀な成績を収めています。
入社後は、マーケティングへの探求心と知識を活かし、マーケティング部門で活躍したいと考えております。 |
プログラミング
私の得意科目は、プログラミングです。
昔からものづくりが好きで、作りたいと思えるアイディアを形にできる点に大きな魅力を感じました。
大学ではJavaやJavaScript、RubyやPythonなどを習得し、試行錯誤を繰り返しながらではありますが、自作のアプリケーションを作った経験があります。
グループワークも経験があり、お互いの知識やアイディアを持ち寄り、尊重しながらプログラムを作るのも楽しく、性に合っていると感じます。
入社後は、プログラミングの知識と、グループワークで培った協調性や傾聴力などを活かして、アプリやソフトの開発で貢献したいと考えています。 |
面接で得意科目を答える際に気を付けることは?
面接で得意科目を答える際、気を付けたいことが5つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
嘘をついたり話を盛ったりしない
得意科目について聞かれた際、自身を良く見せるために嘘をついたり、話を盛ったりしないようにしましょう。
嘘をついていたことがばれると、面接が失敗に終わるリスクが上がってしまうためです。
例えば、英語が苦手なのに、英語が得意科目だと答えたとします。
すると、「英語が得意科目とのことですが、就職活動で有利になるTOEICを受験しようとは思わなかったのですか?」といった具体的な質問を受けたとき、言葉に詰まってしまうはずです。
一つの嘘を成立させるためには、いくつもの嘘が必要になり、やがて整合性が取れなくなると信頼を失ってしまいます。
また、少しだけ良く見せようと話を盛るのも、表情や態度に出てしまいます。
採用担当者の質問にうまく答えられず、良い面をアピールできないだけでなく、入社後にミスマッチに気づき早期退職に繋がる可能性もあるため、自身の得意科目については、本当のことを答えるようにしてください。
「得意科目はありません」と答えない
嘘をついてはいけないものの、「得意科目はありません」という答えも良くありません。
質問を通して採用担当者が知りたいと思っている、「就活生の強みは?」、「企業との相性は?」などの疑問が解消されず、マイナスな印象になってしまうためです。
もちろん、「特に得意科目や苦手科目はないし…」、「人と比べると、得意とは言い切れないから…」などの考えから、謙虚に受け答えをしようという意図があるかもしれません。
しかし、計算が得意で数学は苦労が少なかった、暗記が得意で日本史は覚えが早かったなど、よく振り返っていれば、きちんと自身の得意科目や苦手科目は見えてきます。
質問に答えられないことで、採用担当者に「自己分析が足りない」、「就職活動の意欲が低い」など思われてしまうことがあるため、必ず答えられるよう準備しておきましょう。
わかりにくい専門用語は使わない
面接全般にいえることですが、質問に答える際は、わかりにくい専門用語は使わないようにしましょう。
採用担当者が、全ての学問に通じているとは限りません。
特定の学部で学んだような専門用語では、意図が伝わらないことも考えられます。
例えば、マーケティングでは、「利益」を「ベネフィット」と表現したり、有望な見込客をMQLと呼んだりすることがあります。
採用担当者がマーケティングを学んでいない場合には、これらの専門用語はすぐには伝わらないため、誰でも理解できる言葉に言い換えるようにしましょう。
採用担当者が、誰にでも伝わるような説明ができるかという部分を見ている可能性もあるため、専門用語を使わない説明の仕方の工夫が必要です。
簡潔さを心掛ける
得意科目について答える際は、結論から簡潔に答えるようにしましょう。
結論に至るまでに長々と答えると、話の要点がわかりづらくなってしまうためです。
得意科目は答えやすい質問のため、好印象を得ようとエピソードが長くなってしまうかもしれません。
しかし、あまりに長すぎる回答は採用担当者に伝えたいことが伝わらず、かえって悪い印象になってしまうことがあります。
話すのが苦手でつい長くなってしまうという場合も、準備が足りていないと判断され、印象がマイナスになってしまうかもしれません。
一つの質問に対し、答えられるのは1分ほどと考え、時間を計りながら面接の練習をしてみてください。
緊張した表情やおどおどした態度を出さない
面接全般を通して、緊張した表情やおどおどとした態度は、できるだけ表に出さないようにしましょう。
緊張した表情やおどおどとした態度は、採用担当者が採用したいと思える、魅力的な人物像から遠ざかってしまうためです。
熱意がない、コミュニケーション能力に難があるなど、表情や態度がマイナス評価につながることがあります。
笑顔や自信のある態度を崩さず、採用担当者の目を見ながら、はきはきと受け答えすることが理想です。
他の就活生の言葉にも耳を傾け、相槌を打つぐらいの余裕がある方が好ましく映ります。
周囲の人に、対面やWebを使った模擬面接をしてもらい、録画をして振り返ったり、自身でも鏡を見ながら面接の練習をしたりしてみてください。
目を見て会話するのが緊張するという方は、相手の眉間やこめかみあたりを見て話すのも効果的です。
面接の得意科目に関するよくある質問
面接で得意科目について、よくある質問についてまとめています。
代表的なものを3つご紹介します。
・苦手科目についても対策すべき?
・得意科目によってはマイナス印象になる?
・面接官に嘘は通じないって本当?
苦手科目についても対策すべき?
苦手科目についても、得意科目と併せて対策しておくと良いでしょう。
採用担当者によりますが、就活生の強みと弱みの両方を把握したいと考えていることがあるためです。
苦手科目は、就活生にとって、まさに弱みであるため、ネガティブな結論になりがちです。
そのため、「苦手科目を克服するためにどのような努力をしたか」「どのように向き合い、対策してきたか」などを話すと良いでしょう。
この質問を通して採用担当者が見ているのは、困難に対する対応力です。
入社後には、自身が苦手なことや不向きと思えることにも、業務として向き合わなければなりません。
困難な状況に就活生がどのように向き合い、克服してきたかという部分を確認しているため、ポジティブな結論で終わらせるようにしてみてください。
得意科目によってはマイナス印象になる?
基本さえ押さえていれば、どのような得意科目を答えても、マイナスな印象にはなりにくいです。
得意科目の評価軸には、「個性や人柄」、「業務との関連性」、「取得した資格やスキル」の3つがあるためです。
得意科目の答え方で個性や人柄を示せば、企業との相性を判断してもらったり、努力家であることや、粘り強い性格などを評価してもらったりできます。
業務との関連性を示せば、戦力になる人材だとアピールでき、具体的に働く姿をイメージしてもらうこともできるでしょう。
また、取得した資格やスキルについて話せば、得意科目だという話に説得力が増し、就職活動を視野に入れて努力を重ねてきたことをアピールできます。
上記の軸のいずれかに該当するものであれば、どの得意科目でも構いません。
伝わりやすいエピソードがあるものを中心に選んでみてください。
面接官に嘘は通じないって本当?
基本的に、採用担当者に嘘は通じないと考えて良いでしょう。
採用担当者は、多くの就活生に会っているほか、社会で多くの人と接する機会が多いため、相手を見極める力が高い人が多いでしょう。
履歴書やES、対面時の印象などで、どのような人材かはある程度把握できていると考えられます。
自身を良く見せようと就活生が嘘をつけば、別の質問や回答の仕方を通して、その嘘を暴かれてしまうことはあり得ます。
嘘が明らかになれば、それまで上手く受け答えできていても、マイナスな印象に転じてしまうでしょう。
自信を持って堂々と受け答えをするためにも、誠実さと一貫性が大切です。
受け答えの際は誇張した表現や曖昧な答えにならないよう注意し、一夜漬けで暗記したようなあやふやな知識も用いないようにしましょう。
まとめ
この記事では、面接でよく聞かれる得意科目の答え方について、詳しくご紹介しました。
あまり意味がない質問に思えるかもしれませんが、得意科目に関する質問は就活生を見極めるための重要な質問の一つです。
しっかり対策し、内定につなげてみてください。



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