【業種別】営業職の平均年収ランキング!製造業や医療系の営業が高い?

営業職の平均年収ランキングを紹介

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Bさん

営業職に興味があり、自分に向いている業種を探している就活生。業種によってどの程度年収が変わるのか気になっている。

神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室員

神奈川トヨタ自動車の採用担当。 トヨタモビリティ神奈川で営業職を経験したのち、採用担当へ。 現場経験を活かし、より”リアルなノウハウ”で就活生をサポートします。

Bさん

営業職は年収が高いってよく聞くんですけど、実際のところはどうなんでしょう?

リクルート室室員

そうですね。たしかに営業職の年収は、他の職種の平均年収 よりも高い傾向です。
ただ、同じ営業職でも業種によってだいぶ差があることは知っていますか?

Bさん

ん-。なんとなくですけど、自動車業界とか金融・証券業界は高いイメージがあります。

リクルート室室員

その業種はどちらも平均年収が高いといえますね。
就職先を検討する際は年収も把握しておいたほうが良いので、今回は実際のデータを参考にしながら、さまざまな業種を比較していってみましょう。

※本記事はこれらを参考に記事を作成しています。
令和4年分 民間給与実態統計調査 |国税庁
賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
DODA平均年収ランキング

目次

営業職全体の平均年収とは

勤めている会社の規模や業績や年齢によっても変動はありますが、営業職の平均年収はおおよそ「500万円~600万円」といわれています。

国税庁の調査によると、日本の平均年収は「458万円」というデータがあるので、営業職の年収は全体平均よりも高いほうといえるでしょう。

リクルート室室員

営業職の場合、営業成績を給料に上乗せする「歩合」が設けられていることもあります。
頑張り次第で高額な給料を手にできる可能性がある点は、営業職の魅力の一つです。

【業種別】営業職の平均年収ランキング

営業職の平均年収ランキング

「営業職」と一言に言っても、仕事の内容や取り扱うサービスは業種により異なります。

「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔しないためにも、ここでは業種別の平均年収を確認しておきましょう。

営業職の平均年収ランキング

1位 | 自動車関連の営業職の平均年収「450万円~1,000万円」
2位 | 商社の営業の平均年収「600〜700万円」
3位 | 医療機器メーカーの営業の平均年収「約350〜550万円」
4位 | 金融・証券会社の営業の平均年収「約448万円〜535万円」
5位 | 海外営業の平均年収「約486万円〜507万円」
6位 | 医薬品の営業の平均年収「約489万円」
7位 | IT・ソフトウェアの営業の平均年収「約472万円」
8位 | 広告の営業の平均年収「約444万円」
9位 | 不動産関連の営業職の平均年収「約431万円」
10位 | 保険会社の営業の平均年収「約379万円」

1位 |自動車関連の営業職の平均年収450万円~1,000万円

自動車関連の営業職の平均年収は「450万円~1,000万円」と、かなり幅があります。

これは、高額なインセンティブが設定されているのと、取り扱うメーカーによって成約率に違いがあらわれるためです。

なお、需要の高いメーカーであれば見込み客が多く成約率も高い傾向にありますが、車を頻繁に買い替える人はそう多くはありません。
そのため、常に新規顧客の確保や 、店舗独自のサービスでインセンティブを稼がなくてはいけないなどの難しさがあります。

自動車を扱うため、営業職であっても普通自動車免許の保有は必須と考えて良いでしょう。

リクルート室室員

コミュニケーション能力はもちろん、自動車メーカーの魅力や車種の違いといった豊富な知識も必要になります。

2位 | 商社の営業の平均年収600〜700万円

商社の営業職は、自社で仕入れた商品を企業や個人へ販売するために営業活動を行うことが仕事で、平均年収は「約600万円~700万円」です。

新規顧客の獲得や仕入れ先の確保など多様な業務をこなす必要があり、取り扱い商材の規模や金額もさまざまです。

総合商社や外資系の商社だと年収はさらに高額になっていき、頑張り次第では年収1,000万円も夢ではありません。

コミュニケーション能力や商品知識に加え、ビジネスで通用するレベルの英会話能力も求められます。

3位 | 医療機器メーカーの営業の平均年収約350〜550万円

医療機器メーカーの営業は、病院やクリニックなどの医療機関を訪問して医療機器を提案し販売する仕事です。

外資系企業ではインセンティブも大きな割合を占めており、実力があれば年収1,000万円以上も狙えます。

「350万円~550万円」という年収は、未経験者や新卒の目安と捉えておくと良いでしょう。

この業界では医療に関する専門知識だけでなく、多忙な医師や看護師への的確な説明をするコミュニケーション能力も必須になります。

クライアントと長くお付き合いをしていくためには、機械が故障した際に迅速な対応やアフターフォローもしなくてはいけません。

なお、企業によっては普通自動車免許の保有が条件という場合もあります。

リクルート室室員

企業規模・取扱機器によって年収に幅があり、生命にかかわる医療機器を扱う営業ほど年収は高くなる傾向があります。

4位 | 金融・証券会社の営業の平均年収約448万円〜535万円

銀行や証券会社の営業職の平均年収は、「約448万円~535万円」です。

政府系機関ともなれば「年収500万円~1,000万円」という数字もあり得るでしょう。

実力主義といわれる証券会社であればインセンティブで個人差もありますので、若手であっても高収入を狙えます。

ただし取り扱い商品は複雑なものが多く、的確な商品説明とコミュニケーションスキル、プレゼン能力も必要です。

5位 | 海外営業の平均年収約486万円〜507万円

海外営業は、日本の製品を海外に販売していく仕事です。

平均年収は「約486万円〜507万円」ですが、海外営業全体の年収は「約334万円〜945万円」と企業や取り扱っている製品によってかなり幅があります。

取り扱い製品はいずれも高額な場合が多いため、インセンティブも高く設定されており、営業スキルによっては高年収が期待できます。

リクルート室室員

ビジネス会話以上の語学力と交渉力、そして海外出張が多いポジションに就くこともあるため移動や時差に耐えられる体力も求められる業界です。

6位 | 医薬品の営業の平均年収約489万円

医薬品の営業は、医療機関に医薬品を提案し販売する仕事で平均年収は「約489万円」です。

製薬会社の営業職はMR(エムアール)と呼ばれ、医薬情報担当者となります。

MR(エムアール)は医薬品に関する知識を持ったスペシャリストであり、一般的な錠剤や粉薬、注射や点滴など多くの医薬品を取り扱います。

研究職や開発職は文系出身では難しいですが、医薬品の営業は文系出身者でも採用される場合があります。

医療機器の営業よりも既存営業が多く、成約率を維持しやすいという特徴があります。

7位 | IT・ソフトウェアの営業の平均年収約472万円

IT・ソフトウェアの営業とは、情報システム開発やソフトウェアの導入などITに関連した営業を行う仕事で、平均年収は「約472万円」です。

ハードウェア系といったパソコンやサーバー、無形商材のソフトウェア系まで幅広く取り扱っていきます。

特殊な専門知識はもちろん、顧客だけでなく社内のさまざまな部署の人ともコミュニケーションを取らなくてはいけません。

柔軟な対応力が必要になりますが、経験や実績により年収アップが見込める業種ともいえます。

8位 | 広告の営業の平均年収約444万円

広告主のサービスやブランドを宣伝し、商品やサービスの売り上げをアップさせるのが広告営業です。

平均年収は「約444万円」となり平均的な印象ですが、企業規模によっては年収1,000万円を超える場合もあります。

広告営業は無形商材の販売がメインになるため、クライアントに対して柔軟な対応力を磨くことができ、高い営業スキルを習得できるでしょう。

リクルート室室員

広告営業では、クリエイターなど関係者を取りまとめるマネジメント能力も求められます。

9位 | 不動産関連の営業職の平均年収約431万円

戸建て住宅や分譲マンションの販売、賃貸住宅の仲介などを手掛けるのが、不動産関連の営業職です。

平均年収は「約431万円」ですが、取り扱い金額の大きな業界ですのでインセンティブも期待できます。

不動産業界の中でも、売買と賃貸ではシステムが異なります。売買営業は高単価なのでリターンが大きいといったメリットがあり、賃貸営業ではインセンティブを狙うには数をこなす必要があります。

人間関係も大切にしなくてはならない業界で、人脈を構築していくと報酬にも反映されやすいです。

10位 | 保険会社の営業の平均年収約379万円

生命保険などを扱い、営業をしていくのが保険会社の営業です。

平均年収は「約379万円」と他の業種に比べると低めですが、インセンティブが大きく収入に幅があります。

なお、外資系の保険会社では数年勤務すると完全歩合制に切り替わる企業もあります。

実力があり成果を出せる人なら良いですが、固定給がないために離職を余儀なくされる人もいる厳しい世界です。

頑張った分は確実に報酬に反映させてほしい、という考え方の人に向いている業種といえるでしょう。

営業職の年代別の年収

営業職は、業種だけでなく年代によってもバラつきがあります。ここでは、年代別の平均年収を確認しておきましょう。

年代平均年収
20代371万円
30代494万円
40代577万円
50代675万円
60代322万円~620万円
DODAの最新版年収ランキングを参考

営業職は顧客との関わり方も重要なので、マニュアルでは決められない臨機応変な仕事も必要になります。

最も平均年収が高額になるのは、経験や知識が豊富になる50代です。

ただし、営業職の収入はインセンティブも大きな要素となりますので、能力次第では年代に関わらず高収入が狙える魅力があります。

営業職で高収入を狙うには

営業職で高収入を狙う方法

営業職で高収入を狙うには、ただ闇雲に売ればよいというわけでもありません。

就職をする際に、「収入が大きな決め手となる」という人は以下の項目をチェックしておきましょう。

営業職で高収入を狙う方法
  • スキルアップして収入に反映させる
  • 年収が高い業種を選ぶ
  • 商品単価が高額な業種を選ぶ
  • 法人相手に営業できる業種を狙う
  • インセンティブを意識する

スキルアップして収入に反映させる

商品を売るための営業スキルを身に着けることで、より高収入を目指せるようになります。

たとえば下記のような資格取得やスキルが有効です。

  • スキルアップの資格を取得する
  • 手当が付く資格を取得する
  • セミナーで話術を磨く

またスキルアップの手段として、「中小企業診断士」「販売士」などの資格を取得する方法があります。

不動産関連なら「宅地建物取引士」、金融関連なら「ファイナンシャル・プランニング技能検定2級」などがあると資格手当ても付くので取得したほうが得策です。

年収が高い業種を選ぶ

営業職は比較的平均年収が高い傾向にありますが、業種により幅があります。

専門性の高い業種の方が年収が高くなるため、自分の専門知識やスキルに応じて業種を選ぶのも一つの方法です。

高収入を期待するのであれば、最初から年収が高い業種を選んでおくと良いでしょう。

商品単価が高額な業種を選ぶ

営業でインセンティブが大きい業種とは、不動産や自動車のように、取り扱う商品の単価が大きな業種です。多くの数は販売できなくとも、1件あたりのインセンティブが大きいので高収入を狙えます。

法人相手に営業できる業種を狙う

営業職の顧客は、個人と法人に分けられます。

個人営業は個々の消費者に向けて営業をするため単価が低くなりやすいですが、法人相手の営業であれば単価が高いうえに多くの数を取り扱うことができます。

また、企業規模の付き合いとなるため長くお付き合いできるでしょう。

より安定的に営業をしていきたいと考えている人は、法人営業ができる業種がおすすめといえるでしょう。

インセンティブを意識する

インセンティブとは、基本給以外に支払われる報酬です。

営業職では多くの企業でインセンティブを取り入れているので、成約率が高くなればなるほど収入を上げられます。

そのため、営業職を探す際はインセンティブの高さをチェックしてみることをおすすめします。

営業職への就職を成功させるコツ

営業職への就職を実現させるコツ

営業職への就職を検討している場合は、年収だけでなく以下の点も意識しましょう。

営業職への就職を実現させるコツ
  • 自分自身の就職理由を明確にする
  • 企業研究を行う
  • 営業スキルを磨ける環境からスタートする

自分自身の就職理由を明確にする

第一に明確にしておきたいのが、「就職をする理由」です。

「年収アップを期待しているのか」「仕事へのやりがいを求めているのか」によって、選ぶ企業は異なります。

この点がブレてしまうと、就職後にミスマッチを起こしかねません。

年収アップを期待するのであれば、自分のスキルアップを意識しつつ、積極的に業務へ取り組んでいける職種を選ぶのがおすすめです。

企業研究を行う

企業研究とは、興味のある企業を詳しく理解するためのものです。

勤務条件はもちろん、自分の強みが活かせる企業なのか、必要なスキルは何か等を明確にしておきます。

こうすることで、志望企業を絞る際にも役立ちますし、入社後のミスマッチを防げます。

営業スキルを磨ける環境からスタートする

経験のある業界であれば即戦力として活躍できますが、未経験の業界の場合はスキルを磨ける環境が整っている企業を選びましょう。

丁寧に指導してくれる企業を選べば知識を身に着け、多くの経験を積んでいけます。

経験・実績を積み上げていくことで、徐々に収入アップの可能性に期待できます。

活躍できる営業職を見つけよう

営業職は業種ごとに平均年収に幅があり、特徴・やりがいはさまざまです。

どんなに年収が高くても、自分に合っていなかったり疲弊してしまったりする企業では長く勤務できないでしょう。

就職先を決める際は、年収だけでなく個人の向き不向きやスキルも重要なポイントです。

自分自身に合う業種はどれなのか、慎重に分析して活躍できる業種を選びましょう。

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