2025.11.14
スマホで社用車管理も快適に!法人向けデジタルキー活用術
近年ではMaaS(複数の公共交通や移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行う)を推進する企業も増えており、スマートフォンを鍵として使用する「デジタルキー」は法人の車両運営においても注目されています。
物理キーの管理に伴う紛失リスクや貸出手間、交換コストといった課題を一気に解消し、利便性やセキュリティの向上を実現できるからです。
今回は、法人向けにデジタルキー導入の意義とその活用方法、導入コストの概略を解説し、さらにトヨタのデジタルキー対応車種の中から社用車としておすすめの「プリウス」と「カローラツーリング」もご紹介します。
法人でデジタルキーがおすすめの理由
法人が社用車にデジタルキーを導入するメリットとして、鍵の管理の効率化とセキュリティ向上、車両のシェアの簡略化、使用制限の設定があげられます。
鍵管理の効率化とセキュリティ向上

これまで、車両の鍵は「物理キー」が主流でした。
そのため、ドライバー交代時や従業員間での貸出には、鍵の受け渡しと管理コストが発生します。
また、紛失や持ち出しといったセキュリティ面でのリスクも発生します。
デジタルキーは、専用アプリを使用することで、スマートフォンをクルマの鍵として利用可能です。
多拠点で車両を共有するような場合でも、デジタルキーを使えば鍵の受け渡しや輸送の手間が不要に。
キーの持ち出しによる紛失リスクも減らせるため、セキュリティの向上にもつながります。
複数人で複数の車をシェアできる

トヨタのデジタルキーでは1台のスマホに4台の車を登録 できます。
必要なときに空いている社用車を利用することが可能です。
また、1台の車には最大6本のデジタルキーを発行できる ため、使用する可能性のあるドライバーとの共有を容易に行えます。
このため、営業車や配送車など、複数ドライバーが乗り回す車両では、デジタルキーによって運行管理が格段に効率化されます。
シェアと使用制限は瞬時に設定可能

トヨタのデジタルキーアプリでは、鍵を共有する相手、利用期間、操作の範囲(ドア開閉だけ、エンジン始動も可など)を任意で制限して発行でき、用途に応じた柔軟な運用が可能です。
たとえば、「社用車での出張の日にちだけ」「研修参加者にはドアのみ開錠可能」といった設定も可能です。
常に適切な権限を与えられ、運用が終わったらすぐ利用停止できるため、管理者の手間も軽減。
さらにアクセスログ活用による運行履歴把握も可能です。
利用の仕方とサービス料金体系

デジタルキーを利用するには、新車注文時に標準装備またはメーカーオプションのデジタルキーを購入し、T-Connectスタンダード(22)への契約とTOYOTA/LEXUSの共通ID取得が必要です。
デジタルキー(T-Connect)対応車種についてはこちらからご確認ください。
利用料金
デジタルキーの利用料金は、通常新車登録から3年間は無料。
4年目以降は月額550円(税込)がかかります。
専用アプリで快適アクセス
対応車両に専用アプリをインストールすれば、スマホがそのまま車の鍵になり、ドアのロック/アンロックやエンジン始動も可能です。
車両側に物理的な操作をせず、ドアハンドルに触れるだけで開錠できる スマートな体験が実現します。
また、アプリの起動中に車内に乗り込み、スイッチを操作すれば始動できます。
さらに便利なリモートスタート機能

デジタルキーとあわせて注目すべきなのが、リモートスタート機能 です。
リモートスタート(アプリ)はデジタルキーと同じくT-Connectのオプションで「My TOYOTA+」アプリを使用します。
スマホアプリを通じて遠隔で車内の空調を操作できるため、発車前に希望の温度へと調整が可能。
夏の猛暑や冬の厳寒時でも、乗車した瞬間から快適な環境が得られます。
寒さの厳しい時や雪のシーズンにはデフロスターと連動することで、凍結したガラスの対応にも役立ちます。
業務効率だけでなく、ドライバーのコンディション維持にも大きな効果が期待できます。
リモートスタートは、納車後の申し込みが可能で、利用料金は月々220円です。
より安全・効率的な運用のために

便利に使えるデジタルキーですが、より安全に、効率的に運用するためのポイントをまとめました。
スマホ紛失対策:デジタルキーだけに依存せず、物理キーの携帯を併用する運用ルールを作りましょう。
スマホ対応確認:全員のスマートフォンが対応機種かを事前にチェックし、アプリが正しく動作するかテストを行っておきましょう。
キーログの活用:誰がいつ車両を使用したかを確認できるログ機能を活用すれば、社用車の安全や稼働状況の透明性が高まります。
おすすめの法人向けデジタルキー対応モデル
デジタルキー対応のトヨタ車の中から、法人向けにおすすめのモデルとしてプリウス(PHEV/HEV)とカローラツーリング(HEV)をご紹介します。
プリウス(PHEV/HEV)

環境性能と実用性の高さで法人導入も多いプリウス。
PHEV(プラグインハイブリッド車)とHEV(ハイブリッド車)を選択でき、営業車としても役員車としても活躍する一台です。
PHEVの場合、EV走行とハイブリッド走行を切り替えて走行できるため、近距離の営業や社内移動では電気のみで走行し、長距離移動ではガソリンで走行するなど使い分けもできます。
これにより燃料費の削減とCO₂排出量の低減を同時に実現します。
デジタルキーの対応はもちろん、リモートエアコンや安全運転支援システムにも対応しているため、利便性も高く、より快適に社用車を活用できます。
複数ドライバーによる利用や車両の共有管理がスムーズでセキュリティも万全。
持続可能性を重視しながら業務効率を高めたい企業にとっては、理想的な一台です。
カローラツーリング(HEV)

法人での安定した人気を誇るステーションワゴン型のハイブリッド車。
広々とした荷室を備えているため、営業資料や商品サンプルなどの積載はもちろん、長距離出張や複数人での移動にも快適に対応できます。
燃費性能は「X」グレードハイブリッド車(2WD)で29.5km/L(WLTCモード) 。
優れた燃費性能によりランニングコストを抑えられる点も大きなメリットです。
また、カローラツーリングには最新の安全装備や運転支援機能が標準化されており、ドライバーが交代するような運用でも安心感が高いのも魅力です。
デジタルキーを活用すれば、鍵の貸し借りをアプリ操作だけで完了できるほか、うっかり通知機能も搭載されているため、セキュリティ面でも安心です。
うっかり通知機能では、降車時にドアロックの閉め忘れやハザードランプの消し忘れがあった場合に、メールやプッシュ通知でスマートフォンに知らせてくれます。
デジタルキーでスムーズな車両管理を
デジタルキーは、法人における車両管理の常識を変える革新です。
スマートデバイスを活用することで、運用コストの削減と管理効率の向上が実現できます。
加えて、リモートスタートといった快適性を高める機能を組み合わせれば、ドライバーにとってより働きやすい環境となり、業務効率の面でも効果が期待できます。
導入も比較的簡単で、月々の負担も軽く済むため、社用車購入の際には前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
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