記事に登場するキャラクター
Bさん
マーケティングの仕事をする先輩に憧れて、自分もそうなりたいと思っているが、具体的な仕事内容がわからず困っている。
神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室員
神奈川トヨタ自動車の採用担当。 トヨタモビリティ神奈川で営業職を経験したのち、採用担当へ。 現場経験を活かし、より”リアルなノウハウ”で就活生をサポートします。
マーケティングの仕事って聞くとカッコいいイメージがあるけど、具体的にどんな内容か分からないな…。
一言でマーケティングと言っても、漠然としていて具体的にイメージしづらいですよね。
現時点でBさんは、どういう仕事内容を想像していますか?
市場調査や商品の宣伝をする仕事?ですかね…。
それもマーケティングの1つですね!
では今回はマーケティングの仕事内容について紹介していきます。
マーケティングの仕事内容とは?
まずは、マーケティングの仕事内容がどんなものなのか知りたいです!
マーケティングの仕事は、簡単にいえば「商品やサービスが売れるための仕組みづくり」のことです。
仕事内容は色々とあって、具体的には以下のような種類があります。
- 市場調査・分析
- 企画・戦略の設計
- 広告・宣伝・PR
- 効果検証
それぞれの仕事内容について、詳しく解説します。
市場調査・分析
市場調査と分析は、市場や顧客が求めているものを調査および分析する業務です。
マーケティングは、市場調査により消費者からの情報を集め、その情報を分析します。
顧客が求めているものを把握することで、売れやすい商品やサービスの企画に繋げていきます。
具体的には、以下の項目が調査対象になります。
- ターゲットの性別や年齢層
- 競合他社の売れ行き
- 市場の最新トレンド
購入して欲しいターゲット層や最新のトレンドなど、様々な情報を集めて分析することで、顧客のニーズを満たす商品やサービスを生み出すためのポイントを見つけていきます。
企画・戦略の設計
企画・戦略の設計は、市場調査で得られたデータを元に、マーケティングの企画や戦略を作成する業務です。
以下のような内容を決定することで、売れるための仕組みづくりを具体的な戦略をたてていきます。
- ターゲットの決定
- 顧客のニーズの特定
- 商品やサービスのコンセプト
これらを念頭に企画することで、需要のある商品やサービスを提供することができます。
マーケティングの企画や戦略設計では、マーケティングフレームワークといわれる、分析をスムーズかつ効率良く行うための枠組みが活用されます。
よく活用されている分析には下記のようなものが挙げられます。
- 4P分析
- 4C分析
- 3C分析
- SWOT分析
名前だけ見ると少し難しく思えるかもしれませんが、上記のフレームワークは実際のビジネスシーンでも多く活用されています。
これらは一例ですが、企画や戦略設計に用いると、論理的に企画を分析できるほか、何を大切にするべきかの情報の取捨選択がしやすくなるのです。
マーケティングの仕事では、上記のような様々な観点からの分析をもとに、企画を設計していくのです。
広告・宣伝・PR
広告や宣伝、PRは、商品やサービスを市場や消費者に知ってもらうための業務です。
これまでの広告や宣伝といえば、テレビや雑誌などのマスメディアが般的でした。
最近では、上記のような広告に加えて、インターネットやSNSなどを活用したデジタルマーケティングが注目されています。
さまざまな媒体や方法を使ってPRすると、幅広い年齢層の中で広告をターゲティングしやすくなります。
効果検証
効果検証は、これまでのマーケティング業務がどれだけ売上アップに効果があったかを検証する業務です。
従来のテレビや雑誌、チラシなどを用いたPRでは、どのくらい売上が向上したか、どれくらい認知度が上がったか等の具体的な広告の効果を検証するのが困難でした。
最近主流となっているインターネットやSNSを用いたPRでは効果検証がしやすく、以下のような項目を確認・集計することで、結果だけでなくそのプロセスに至るまでを検証することができます。
- アクセス数
- クリック単価
- 費用対効果
- トランザクション・コンバージョン率
上記のデータを収集することで、「どれくらいのアクセス」があったのか、マーケティング施策の効果を検証することができます。
マーケティングの種類とは?
マーケティングの種類は、大きく以下4つの分類があります。
- マスマーケティング
- ダイレクトマーケティング
- コンテンツマーケティング
- ゲリラマーケティング
それぞれどんなマーケティング手法なのか、詳しく解説していきます。
マスマーケティング
マスマーケティングは、大衆への宣伝活動を目的としたマーケティング手法です。
ターゲットを特定せずに、テレビCMや新聞広告など、たくさんの人が目にする機会の多い広告を活用します。
多くの消費者に周知できるので、より幅広い層をターゲットとしている商品やサービスを、より多くの人に知ってほしい場合に有効な手法です。
マスマーケティングは、たくさんの人に広告を見てもらえるというメリットがありますが、費用が高額になるため、実施している企業が限られます。
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、顧客へ直接宣伝するマーケティング手法です。
具体的なダイレクトマーケティングの方法は、以下の通りです。
- チラシやカタログの送付
- 電話
- ダイレクトメール
ダイレクトマーケティングのメリットは、ターゲットの属性に合わせて告知しやすい点と費用対効果が集計しやすい点です。
電話やメールの内容は顧客個人に合わせて変更しやすいうえに、まだ購買意欲の低い顧客でもコミュニケーションをとることができます。
性別、年齢層、住んでいる地域など、よりターゲットが絞られている商品やサービスの購入や、お店への来店などを促すために、効果的なマーケティング手法といえます。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、自社コンテンツで情報を発信するマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングには、以下の方法があります。
- オウンドメディア
- 公式SNS
- YouTubeチャンネル
- プレスリリース
コンテンツマーケティングは、購入意欲がまだない顧客にもアプローチできる点と、作成したコンテンツが資産になる点が特徴です。
一度作成したコンテンツは永続的に宣伝効果を持つため、中長期的な視点で見ると、広告費を抑えることに繋がります。
一方で、コンテンツマーケティングは、コンテンツを増やすために手間と時間がかかる点と売上に直結しにくい点がデメリットとされています。
オウンドメディアやYouTubeチャンネルなどのSNSに関しては、ある程度の本数を作成しないと効果が出にくいのと、企業によって取り組んでいる企業とそうでない企業があります。
コンテンツマーケティングに関する仕事をしたいと考えている方は、志望する企業がコンテンツマーケティングに力を入れているかにも注目してみましょう。
ゲリラマーケティング
ゲリラマーケティングは、大胆な方法を用いて消費者へ「インパクトを与える」マーケティング手法です。
ゲリラマーケティングには、以下のような方法が該当します。
- ストリートマーケティング
- プロジェクションマーケティング
- 体験型マーケティング
- 炎上マーケティング
ゲリラマーケティングは、消費者にインパクトを与えるので記憶に残りやすく、手法によっては低コストで実施できるメリットがあります。
ただし、あえて批判や非難を浴びることを目的とした炎上マーケティングは、嫌悪感を抱く人が一定数いるため、企業のマーケティング手法としては好まれないことを認識しておきましょう。
マーケティングの仕事の魅力とやりがい
マーケティングは、仕事内容も種類も多岐にわたりますね!
どれも大変そうですが、やりがいや魅力は、どのようなところにあるのでしょうか?
良い質問ですね!仕事をするうえで、魅力とやりがいはモチベーション維持に重要な要素です。
マーケティングの仕事での魅力とやりがいには、以下のような項目があります。
- トレンドを生み出せる
- チームで仕事ができる
- 世間からの反響を得られる
- ものづくりに携われる
それぞれの魅力とやりがいを理解して、マーケティングの仕事に就くかどうかを検討してみてください。
トレンドを生み出せる
マーケティングの仕事は、世間のトレンドを生み出す仕事です。
自分で作った商品やサービスが社会的なトレンドを生み出すきっかけになるので、他の仕事では得られない大きなやりがいを感じられます。
現代では、PRに利用する媒体も多様化し続けています。
そのため、トレンドが好きで常に新しいものに興味がある人にとって、マーケティングはやりがいのある仕事になるでしょう。
チームで仕事ができる
マーケティングの仕事は、チームワークが求められる仕事です。
営業部門や商品開発部門など、社内の多くの部門と折衝しながら仕事を進めていきます。
チームを組んで、一つの目標を達成したいと考えている人にとって、多くの人と関わるマーケティングの仕事は魅力的といえるでしょう。
世間からの反響を得られる
マーケティングの仕事は、世間からの反響を得られる仕事です。
市場のニーズを調査分析し、そのニーズに対してアプローチするため、自分の携わった商品やサービスが多くの人に影響している実感を持てます。
大きな仕事をして認知されたいと考えている人にとって、マーケティングの仕事は達成感とやりがいを感じられる仕事です。
ものづくりに携われる
マーケティングは、ものづくりに携われる仕事です。
市場や顧客からのニーズを汲み取り、最適な手法を商品やサービスに反映するのが役割です。
自分のアイデアが商品やサービスに反映されて、会社の売上に貢献していくので、ものづくりが好きな人にとっても魅力的な仕事だといえます。
マーケティングの仕事に向いている人
マーケティングの仕事に向いている人の特徴としては、以下の素養や知識がある人です。
- チームプレイが好きな人
- 相手の立場に立って考えられる人
- 情報分析が得意な人
- マーケティング学や統計学を勉強している人
マーケティングの仕事に適性があるかどうか判断できるように、それぞれの特徴を解説していきます。
チームプレイが好きな人
マーケティングの仕事は、チームプレイが求められる仕事になるので、さまざまな人と協力しながら商品やサービスを作れるマーケティングの仕事は、人と関わるのが好きな人にとって働きやすい環境です。
社内の様々な部署の人と関わるだけでなく、広告会社などの外部の人とのやりとりが求められるため、学生時代からチームスポーツをやっている人や、集団で行動するのが好きな人は、マーケティングの仕事に向いています。
相手の立場に立って考えられる人
マーケティングの仕事では、相手の立場に立って考える力が求められます。
市場や顧客がどういう商品やサービスを求めているのか、自社の開発で何を提供できるのか、常に考えながら仕事をします。
つまり、自分主体の考えではなく相手の立場に立って考える仕事です。
日常的に相手の立場や考えを尊重できる人にとって、マーケティングの仕事は適職でしょう。
情報分析が得意な人
マーケティングの仕事は、情報分析が必要な仕事です。
市場や顧客のニーズは常に変化し続けているので、情報収集や分析も行う必要があるためです。
専用の分析ツールを駆使したり客観的な統計手法を活用したりして、常に最新の情報を分析する必要があります。
数字が好きで情報収集や分析が得意な人は、マーケティングの仕事に向いているでしょう。
マーケティング学や統計学を勉強している人
マーケティングの仕事は、経営学やマーケティング学、統計学の知識が必要です。
経営学とマーケティング学は、違う分野だと感じる人もいるかもしれません。
しかし、マーケティングは経営の一部になるので、経営学を学んでいる人はマーケティングの仕事でその知識を発揮できます。
同様に、統計学はマーケティングに必要な情報分析で役に立つ知識です。これらの学問を専攻している人は、マーケティング職へ就く際にアピールできるでしょう
マーケティングの仕事に就くためにはどうすれば良い?
マーケティングの仕事に就くためには、以下の選択肢があります。
- マーケティング業界へ就職する
- 企業のマーケティング部門へ就職する
- 営業企画でマーケティングと類似した職務を行う
どの選択肢が自分にとって最適な道なのか判断するために、それぞれの選択肢について解説していきます。
マーケティング業界へ就職する
マーケティングの仕事に就くための方法として、マーケティング業界への就職があります。
マーケティング業界は、入社間もない社員でも積極的にマーケティングの仕事に関われます。
マーケティングに関わるあらゆる仕事が舞い込んでくるので、マーケターとしての基礎や実績を作りやすい働き方です。
企業のマーケティング部門へ就職する
企業によっては、自社でマーケティング部門を構えていることがあります。
マーケティング部門に就職することで、自社のマーケティング業務に関われます。
企業によっては、マーケティング部門に必要な顧客ニーズや商品知識を磨くために、まずは営業職で実績を積むことを勧めるケースもあるかもしれません。
最初からマーケティング部門へ就職を希望する場合は、マーケティング学や統計学を学んでおくと面接でアピールできるでしょう。
営業企画でマーケティングと類似した職務を行う
マーケティング部門がない企業のなかには、販売戦略を考える営業企画で同じ役割を担っている場合があります。
営業企画の仕事内容は、実質的にマーケティングと類似した企画やPR業務が多数を占めています。
企画や販売戦略を考えるのが好きで、営業もやってみたいという方には営業企画がおすすめです。
マーケティングの仕事を知って就職活動に臨もう!
マーケティングに関わる仕事に就職するためには、マーケティングの仕事内容を知ることが大切です。
自己分析をする際は、マーケティングの「どの役割で貢献できるか」を考えるといいでしょう。
マーケティング業界へ就職するか、企業のマーケティング部門に就職するかでも役割は異なりますので、ぜひマーケティングの仕事を理解して、自分が進みたい道を見つけてみてください。