就活の軸はなぜ必要?「よくある例」や「軸の見つけ方」を紹介します

就活の軸はなぜ必要?

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Aさん

ハキハキとしていて面接などでは好印象なのに、特になりたい自分像がなく、これでいいのか?と常に疑問を抱えている。

神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室長

神奈川トヨタ自動車の採用担当。 数多くの面接を担当するほか、会社説明会・入社後研修など様々な採用シーンで活躍。 就活生の気持ちに寄り添いながらも、採用者目線でアドバイスします。

Aさん

今度の会社に向けて面接の予行演習は万全!エントリーシートもきちんと書けた!
なのになんでかなあ…。
いくらやっても「これでいいのかな」って不安が拭えない。

リクルート室室長

そういった不安を覚える方は多いですね。
学生の場合、就職活動というのは未知の領域。
漠然とした不安が常に付きまとうのは自然なことです。

Aさん

「採用されないかも…」という不安もあるのですが、それよりも「私は本当にこの仕事がしたいのか」って思うことも増えてきました…。

リクルート室室長

なるほど…、Aさんは仕事を探す上でとても大事な「自分はこの仕事がしたい」というのがわからなくなっている状態なんですね。
そんなときは、「就活の軸」を改めて見直してみましょう!

Aさん

就活の軸…?

就活をする上で欠かせないのが「自分なりの価値観や譲れない条件」です。

これを「就活の軸」として設定することで自分の就きたい仕事を見つけやすくなります。

ですが、一口に「就活の軸」といっても、どのように設定すればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

この記事では「就活の軸」の見つけ方を、事例とともに解説しています。

また、「就活の軸を設定して就きたい仕事にエントリーするぞ!」という方のために、就活の軸を活かしたエントリーシートや面接でのコツもあわせて紹介します。

すでに就活の軸を設定できている人も、ぜひこの記事の内容を参考に、就活に役立ててください。

目次

「就活の軸」はなぜ必要?

就活の軸が必要な理由

就活の軸を設定するべき理由として、以下の4つが挙げられます。

就活の軸が必要になる理由
  • 志望動機をアピールするため
  • 志望者の価値観を伝えるため
  • 一貫性のある回答をするため
  • エントリーシートと面接で矛盾を作らないため

志望動機をアピールするため

就活シーンで必ず聞かれる「志望動機」。

就活の軸を設定することは、志望動機をアピールするためにも大切です。

就活の軸を設定する際、志望動機と関連付けることで、わかりやすくロジカルなアピールにつながります。

特に、就活の軸を定めることで志望動機に必要な以下の項目を埋めやすくなります。

志望動機に必要な項目
  • どんな人と働きたいのか
  • どんな業務に携わりたいのか
  • どんなビジョンに共感するのか
  • どんな待遇や環境で働きたいのか

これらは軸がブレてしまうと、自分が就きたい仕事のビジョンがあやふやになり、志望動機も説得力に欠けるものになってしまいます。

そうなってしまうと、面接官からも「適当なことを言っているな」と思われてしまい、思ったことがうまくアピールできず、印象が悪くなってしまう可能性もあります。

就活の軸を定めることで、志望動機に繋がる理由が明確になり、論理的に説明しやすくなるため、面接時のアピールに説得力をもたせやすくなるでしょう。

志望者の価値観を伝えるため

就活の軸は、自分の価値観を相手に伝えるためにも大切です。

自分がどんな社会人生活を送りたいのか
理想の生活を送るために譲れない条件は何か

これらを明確にすることで、面接官に自分の価値観を伝えやすくなります。

また、企業選びがスムーズになるので「自分に合う企業がわからない」といった悩みもすぐに解消できるでしょう。

一貫性のある回答をするため

就活では、質問に対して一貫性のある回答が必要です。

面接官は様々な質問をすることで「志望者の考え方や価値観が会社とマッチしているか」適正をチェックしています。

就活の軸が定まらないと、質問によって回答の内容がブレてしまいます。

話の筋道が通っていないと、面接官に口から出まかせで受け答えしていると判断されてしまうこともあり、良い印象を与えません。

就活をする上で一貫性のある回答は必須であり、筋道立った回答をするためにも、就活の軸を定めることはとても大切です。

エントリーシートと面接で矛盾を作らないため

就活では、エントリーシートと面接で企業へアピールします。

このとき、エントリーシートと面接で同じ質問をされることもあるでしょう。

就活の軸を設定することによって、エントリーシートと面接の内容に矛盾を作ることを防げます。

エントリーシートの記述内容や面接の受け答えに矛盾があると、そこを追求されたときに回答に困ってしまったり、言葉が詰まったりしてしまうかもしれません。
その結果、どんなに熱意をアピールしても、説得力がなくなってしまうでしょう。

就活の軸を設定し、その軸に基づいてエントリーシートを作成し、面接の受け答えを行えばそういった矛盾は発生しにくくなります。

「就活の軸」の見つけ方

就活の軸の見つけ方

「就活の軸」は、以下の2つを行うことでより明確になります。

就活の軸を見つける方法
  • 自己分析を深める
  • 会社説明会へ参加する

これら2つについてご説明します。

自己分析を深める

自己分析とは自分の性格を分析し、自分自身の強みを確認することです。

分析が深まるほど、自分の強みや価値を自覚でき、面接での自己アピールの際に説得力をもたせやすくなります。

リクルート室室長

自己分析は、以下の2つを重点的に行なうことで、より明確になりますよ!

自己分析のコツ
  • 過去の経験を振り返る
  • 他人からの評価で自分を客観視する

過去の経験を振り返る

自己分析は過去の経験の振り返りが重要です。

過去の経験を振り返り、「どのような考え方」で「何に取り組み」「何が楽しくて何が嫌だったのか」「そこから何を学んだのか」を洗い出すことで、自分自身の強みや価値観が見えてきます。

このとき、ノートやスマホのメモ機能などを活用し、振り返った内容を書き出すことで、情報が整理しやすく自分の経験や考えを深掘りできます。

他人からの評価で自分を客観視する

自己分析は、客観的な評価を知ることでより内容の濃い分析ができます。

ですが、自分のことを客観視するのは簡単ではありません。

そのため、他人から評価をしてもらうことで、正確に自分を客観視できます。

ポイントとしては、家族や友人のような私生活での知り合いなど、自分をよく知ってくれている人に聞くようにしましょう。

ゼミの教授や部活のコーチ・監督など、公的な部分で自分を評価している人に聞くのもおすすめです。

自分では見えていなかった新しい一面が見えてくるかもしれません。

他にも、自己分析ツールを使用して、自分を客観視するという方法もあります。

自己分析ツールの中にはツール内の質問に答えることで、強みや弱みを分析してくれるものもあります。

しかし、自分を知っている人の評価に比べると情報量が多くなかったり、ありきたりな内容も多いので、あくまでも補助的なツールと捉えたほうが良いでしょう

会社説明会へ参加する

就活では企業との価値観のすり合わせが重要のため、企業理解が重要です。

そのためには、会社説明会へ参加し、志望する企業の情報を集めていきましょう。

参加する説明会の数は人によってまちまちですが、平均で10〜30社ほどの説明会に出席する人が多いようです。

コロナウイルスなど感染症拡大の影響もあり、近年ではオンラインでの会社説明会も増えているので、活用すると良いでしょう。

会社説明会は会社の公式サイトや採用サイトからでは取得できない情報を手に入れるチャンスなので、積極的に参加するのがおすすめです。

「就活の軸」は建前でも良い?

面接のときに、企業側から就活で軸にしていることについて質問される場合があります。

「何を軸にして企業選びをしているのか」という点でマッチングしていない場合、採用しても長続きしない可能性があるからです。

このとき、答える側は本音で答えるのが一番ですが、場合によっては建前で受け答えをしたほうが良いケースもあります。

例えば、面接時に上記の質問を受けて本音で話した場合、第一志望の企業の採用基準とマッチしていない可能性があります。

就活の軸を設定する目的は、「自分にマッチした企業に就職すること」「就職を成功させる」ことです。

また、志望する企業に「その軸なら弊社が1番当てはまるな」と納得してもらうことで、志望企業に就職することも就活の軸を設定する目的の1つでしょう。

志望企業にマッチしていると感じてもらうには、多少の建前が求められる場合もあります。

もし、本音を話すことが不安な場合は、ポジティブな表現に変換して伝えるなど工夫をしてみるのも方法の1つです。

建前で伝える場合、嘘の無い範囲で回答するほうが良いでしょう。

「就活の軸」の例

就活の軸の例

「就活の軸」が思ったように作れない場合は、就活の軸の事例を参考にする方法がおすすめです。

以下の事例を参考にしてみましょう。

「就活の軸」5つの例
  • 誰かのためになる仕事をしたい
  • ものづくりに関わりたい
  • 日本の経済を豊かにしたい
  • 経営に関わる仕事をしたい
  • スキルを活かしたい

誰かのためになる仕事をしたい

企業の目的の一つには社会貢献があるため、「誰かのためになる仕事をしたい」という就活の軸は、どの企業でも通じやすい志望動機です。

この事から、面接などで伝えるときは抽象的になりすぎないよう注意が必要です。

「社会貢献がしたい」というのは、社会で働く上で誰にでも当てはまりやすい動機です。

そのため、ただ単に「誰かのためになる仕事がしたい」というだけでは抽象的すぎて伝わりづらく、抽象的すぎるとどの企業にも当てはまる、具体性の無い軸になってしまいます。

「なぜこの企業でなければだめなのか」「なぜ誰かのためになる仕事がしたいのか」 など、抽象的にならないよう、企業の特徴や自分のエピソードを具体的に交えながら就活の軸を作りましょう。

ものづくりに関わりたい

メーカー企業に勤めたい場合、ものづくりに関わりたいという動機は就活の軸になります。

「小さいころから車が好きで、車に関わる仕事に就きたい」

「学生時代スポーツに打ち込んでおり、スポーツに関われる仕事に就きたい」

「工業高校でものづくりを学び、学んだことを仕事で活かしたい」

など、具体的なエピソードに繋げやすいメリットがあります。

また、既に制作物があり、企業に実物を見てもらえる機会がある場合は、よりリアリティが増し面接で有利になることがあります。

最近ではインターネットの普及により、制作物が発表できる環境が整っています。

SNSや動画配信などもポートレートとして活用できますので、作ったものは積極的に発表しましょう。

リクルート室室長

再生数や閲覧数が多くなくても気にしない!世に出しているということが重要です。
ただ、当然ですが、コンプライアンスに抵触するものやネットリテラシーの低い動画はNGですよ。

日本の経済を豊かにしたい

金融業や保険業などの場合、日本の経済を豊かにしたいというのも就活の軸になります。

ただ、上述した「誰かの役に立つ仕事がしたい」という動機と同じく、抽象的になりやすいので、どのような思いを持って志望したのかをハッキリとアピールするよう心がけましょう。

例えば、自分の所属する大学・学部で何を学び、それを企業でどう活かせるのかということをロジカル(論理的)に説明できれば、好印象を与えやすくなるでしょう。

金融業や保険業などの人からお金を預かる仕事の場合、特に信頼性が求められるため、一貫性のある説明をすることで信頼性があると評価してもらいやすく、内定に繋がりやすいでしょう。

経営に関わる仕事をしたい

マーケティングや会計などの職種では、経営に関わる仕事をしたいというのも就活の軸になります。

経営に関わる職種の場合、様々な経験を積んでから配属されることも多く、入社時は別の部署や職種に配属されることも考えられます。

そういった場合でも、就活の際にしっかりとアピールしておけば、経験を積んでから希望の職種に配属される可能性が高まるでしょう。

特に以下はアピールポイントとして活用できます。

・自分が何を学んできたのか
・どういう分野で企業に貢献できるのか

大学で学んだ内容とリンクさせて、説得力を持たせる点も忘れないようにしましょう。

スキルを活かしたい

今まで会得したスキルを活かした仕事がしたいというのは、就活の軸として作りやすいです。

例えば、英語をはじめとした語学スキルを身につけている場合、以下の企業で有効です。

語学スキルを活かせる企業
  • 海外に事業展開をしている
  • 海外へ事業展開を予定している
  • 外資系企業

これらの企業は、海外でも通じる語学力を身につけている学生を欲しています。

身につけた語学スキルを活かしたいという理由は、大きな説得力を持ちます。

留学経験があるのなら、それも就活の軸として活用しアピールポイントにしましょう。

エントリーシートで「就活の軸」を定めるポイント

就活の軸を定めるポイント

就活の軸は、エントリーシート作成でも役立ちます。

エントリーシートで「就活の軸」を定める場合は、以下の要点をチェックしましょう。

就活の軸を定める3つのポイント
  • 伝えるポイントを明確にする
  • 相手の目線を考える
  • 面接との矛盾を作らない

伝えるポイントを明確にする

就活の軸は、伝えるポイントを明確にしましょう。

あれもこれも、という状態ではなく、何か1つに絞ってアピールすることを意識してください。

伝えるポイントを絞っていないと内容が乱雑になってしまい、「結局何が言いたいんだ?」と相手を混乱させてしまう可能性があります。

伝えるポイントを明確にしていると、それに沿ったアピールができ、相手にも伝わりやすくなります。

相手の目線に立つ

就活の軸は、独りよがりでは無く、相手の目線に立って考えることが大切です。

例えば、「給料がたくさん欲しい」「休日が多い企業がいい」といった考えも大切ですが、こういった視点だけを軸にしてしまうと、企業に魅力的に感じてもらえないでしょう。

就活は、企業に「自分」という商品を売り込む場所です。

企業がいかに自分を魅力的に感じてくれるかが、重要なポイントとなります。

自分がどのように企業へ貢献できるのかという視点で、就活の軸を設定しましょう。

面接との矛盾を作らない

先ほども解説したように、エントリーシートに書いた内容は、面接でも質問されることが多く、面接での質疑応答はエントリーシートを参考に進められます。

エントリーシートの文字情報だけでは「人となり」が判断しにくいため、面接で人柄を見極めて採用するかを判断しているのです。

エントリーシートの内容と矛盾した応答をしてしまうと、面接官に言いたいことが伝わりません。

一貫性のある人材だと感じてもらうためにも、エントリーシートと面接の内容に矛盾は作らないように意識してください。

面接で「就活の軸」を伝えるポイント

就活の軸を伝えるポイント

エントリーシートで用意した就活の軸は、面接でも活用できます。

軸がブレないように、以下のポイントを意識しましょう。

面接時に「就活の軸」を活用するポイント
  • 「就活の軸」は複数用意する
  • 一貫性のあるストーリーを意識する
  • 自分のエピソードを交える

「就活の軸」は複数用意する

就活の軸は1つではなく、複数用意することが重要です。

特定の企業で通用する就活の軸でも、他の企業では通用しない可能性を考え、就活の軸は複数用意しておくと良いでしょう。

この際に意識したいのが、自分の信念をブレさせないことです。

信念がブレると、「統一感を持たせられない」「矛盾が生じてしまう」といったデメリットが生じてしまいます。

自分の信念をブレさせず、具体的なエピソードだけを変えるよう意識してください。

就活の軸を1から作らなくて良いため、面接などの大切な場面に集中できます。

一貫性のあるストーリーを意識する

就活の軸には、一貫性のあるストーリーが重要です。

矛盾のあるストーリーでは、面接官に不信感を与えてしまいます。

自分では一貫性があると思っていても、他人から見たら支離滅裂なストーリーだった、ということもあり得ます。

可能であれば、第三者にチェックしてもらうと良いでしょう。

家族や友達はもちろん、就活センターを駆使すれば客観的視点で判断できます。

慣れるまでは自身では気づかない部分なので、人に頼りながら一貫性のあるストーリーを組み立てることをオススメします。

自分のエピソードを交える

就活の軸で自己PRをするためには、自分の具体的なエピソードを交えると説得力が生まれます。

新卒採用は、入社後に活躍していくポテンシャルがあるかどうかを見極めて採用します。

そのため、結果よりも、そこに至るまでに考えた内容や実行したこと、成功・失敗談が重視されます。

その人の考えや行動力を知ることで、企業にマッチしているか?を評価しているのです。

学生時代に頑張ってきたことを整理して、自分の長所を印象付けるエピソードを上手く話せるように練習しましょう。

「就活の軸」で企業へアピールしよう!

就活の軸は、企業へアピールするために重要な項目です。就活をする際は、必ず軸を定めてから動き始めてください。

就活の軸を定めるためには、自己分析のほか、会社説明会へ積極的に参加して志望企業のことを知りましょう。

自分と志望企業を知ることが、就活を成功させる第一歩です。

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