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Bさん
営業職志望の男子学生。履歴書の志望動機の欄を上手く埋めることができず、悩んでいる。
神奈川トヨタ自動車 リクルート室 室員
神奈川トヨタ自動車の採用担当。 トヨタモビリティ神奈川で営業職を経験したのち、採用担当へ。 現場経験を活かし、より”リアルなノウハウ”で就活生をサポートします。
営業職の面接を受けたいけれど、履歴書の志望動機はどういう風に書いたらいいんだろう…。
履歴書の志望動機や自己PRの書き方はどの職種でも迷いますよね。
営業職はクライアントに自社商品の魅力を伝える仕事なので、面接や履歴書を書く際にもいかに自分の魅力と熱意を伝えられるかがポイントになってきます。
なるほど…。じゃあ、自分の適職性や採用するメリットをたくさん書けばいいってことですね!
そうですね。ただ、志望動機も自己PRも、長文で書き連ねたからといって相手に伝わるとは限りません。
むしろ、要点が伝わらずにマイナスイメージを与えてしまう可能性もあるんです。
そこで今回は、営業職の志望動機を作るポイントについて、例文つきで確認していきましょう。
営業職の志望動機を書く際の基本構成
営業職の志望動機を書く際には基本構成が重要です。
基本構成では、応募先の企業へ志望動機を正しく伝えるための要件を記載するため、要点を伝えたいポイントを書き連ねていく必要があります。
営業職の志望動機を書く際の基本構成として、以下の理由を整理しましょう。
- 営業職を希望する理由
- エントリー先の企業を選んだ理由
- 入社後にどのように貢献したいか
営業職を希望する理由
営業職を希望する理由を述べる時は、数ある職業のなかでなぜ営業職を志望するのかを明確にします。
営業職になりたいと思ったきっかけやタイミング、自分に合っていると思う理由などを整理しましょう。
営業職になりたいと思ったきっかけや理由の一例には、次のようなものがあります。
- 大学生活を始める際に、不動産会社の営業担当者が親身になって対応してくれた
- お客様を相手にサービスや商品を売れるプレゼン能力がある
- 外交的な性格でコミュニケーション能力が高い
営業職を志望する理由を伝える際は、具体的で分かりやすいエピソードを交えると効果的です。
エントリー先の企業を選んだ理由
営業職はほとんどの企業に存在する職種です。
だからこそ、なぜその企業でなければならないのかを具体的に伝える必要があります。
その企業でなければならない理由を述べるために、業界や企業を研究しておきましょう。
入社後にどのように貢献したいか
自分のスキルや経験を活かすことで企業へどのように貢献できるのかを説明しましょう。
企業は自社で活躍できる人材を採用したいと考えていますので、やる気だけでなく、適性や成長することをアピールしましょう。
営業職の志望動機を書くポイント
営業職の志望動機を書くポイントは、以下のような要点をまとめておくことです。
- 熱意を伝える
- 自分を採用するメリットを書く
- 見やすい文章で作成する
熱意を伝える
新卒採用の場合、採用者は、その学生が営業職として活躍できるかどうかの素質やポテンシャルを見極め、企業にマッチしているかを判断しています。
そのため、営業職の志望動機を書く際は、熱意を伝えることが大切です。
営業職は未経験者可の求人案件も多い職種です。
社会経験のない新卒を含め、採用する間口が広いので「なぜ営業職になりたいのか」「数多くの営業職のなかで、なぜこの会社なのか」を具体的に記載して意欲を伝えましょう。
自分を採用するメリットを書く
志望動機を書く時は、自分を採用するメリットを伝えるようにしましょう。
自身をアピールする際は、なぜその業界なのか、なぜその企業でなければダメなのかを伝えてください。
営業職は顧客のために商品やサービスなどを提案する仕事です。
その企業で自分の長所がどのように貢献できるのか、自分を採用することでどんなメリットがあるのかを考え、述べていきましょう。
テクニカルスキルはアピールしないようにする
社会経験のある中途採用と違って、新卒採用の場合、志望者はテクニカルスキルをアピールしない方が良いケースもあります。
実際にその道のプロとして働いている社会人から見ると、学生が主張するテクニカルスキルは未熟に見えることもあり、面接官には響きづらいものです。
例えば、大学でプログラミングの勉強をして採用する事で素晴らしいサービスが作れるとアピールしても、企業レベルでは伝わりづらいでしょう。
汎用的なワードは避ける
汎用的なワードを使いすぎる事は、面接官の印象にも残らず、他の就活生との差別化になりません。
例えば、「頑張って成長します」「一生懸命成長します」といった表現はおすすめできません。
これらの表現は多くの就活生が使うワードでもあり、内容も曖昧なため面接官をうんざりさせてしまう要因になります。
見やすい文章で作成する
履歴書やエントリーシートには項目ごとにスペースが定められています。
コンパクトにスペースを抑えることのほか、見た目も整えましょう。
たとえば、手描きで作成する場合は、文字が汚かったりバランスが整っていなかったりすると、どれだけ優れたスキルを持っていても、面接官にしっかり読んでもらえません。
パソコンを使用して作成する際も、見た目を整えるよう意識しましょう。
また、誤字・脱字のようなケアレスミスもマイナス評価になる可能性があるので、見やすさと丁寧さを意識して作成してください。
営業職の志望動機でアピールにつながるスキル
志望動機ではスキルについても触れるのですが、書いたら評価が高まるものってあるんでしょうか?
志望動機で評価を高めたいなら、実務に役立つスキルをアピールすることが大切です。
ここでは、営業職の志望動機でアピールにつながるスキルを見ていきましょう。
- コミュニケーション能力
- 自己管理能力
- ストレス耐性
- 論理的思考力
- レスポンスの速さ
コミュニケーション能力
営業職は人と関わり続ける仕事であるため、コミュニケーション能力が欠かせません。
営業職のコミュニケーション能力は、プレゼンテーションのように話すことができる能力と思われるかもしれません。
しかし、実際のコミュニケーションは話すだけではなく、聴く力も重要です。
聞き役に回ることで、相手が潜在的にどんなことを欲しているのかを引き出すことも重要です。
自己管理能力
営業の仕事には自己管理能力が必要です。営業は1日に何件もの案件を同時に進めることが多いため、常にスケジュール管理をする力が求められます。
また約束の時間に遅れることは言語道断です。
約束を破ることは、営業職だけでなく、社会人にとって最大のマナー違反の1つです。
ストレス耐性
営業職の場合、人によってはストレス耐性が必要になります。
まず目標に対して数字や業績でシビアな目標が求められるため、多少のストレスがかかることもあるでしょう。
成果に繋がらない時も粘り強く耐え抜かなければなりません。
そのため、ストレス耐性があったり、忍耐強さが強みの場合は、プラス評価に繋がるでしょう。
何事も粘り強くやり続けられた過去の経験を伝えると、より良い評価として受け取ってもらえるでしょう。
論理的思考力
商品やサービスを売り込むには、相手に納得してもらうための論理的思考力が必要です。
提案するものに納得して購入してもらうことが大切であるため、商品やサービスの魅力を理解しやすく、論理的に伝えることが求められます。
商品の選定や販路の確保、ターゲットの絞り込みと、営業の仕事では論理的思考力を稼働させながら業務遂行していきます。
レスポンスの速さ
営業職にとってレスポンスの速さは、取引先と信頼関係を築くうえで大切です。
相手の要望に素早く答えることで、顧客に良い印象を持ってもらったり、良い関係を築くことに繋がります。
そのため、柔軟かつスピーディーな頭の回転力も求められます。
営業タイプ別の志望動機の例文
営業タイプ別の志望動機の例文を、営業タイプ別に紹介していきます。
- 法人営業
- ルート営業
- 企画営業
- 内勤営業
- 海外営業
例文を参考にしながら、自分の内容を織り交ぜて志望動機を考えてみましょう。
法人営業
法人営業とは、企業に向けて商品やサービスを営業する仕事です。
法人営業の商談は、最終の意思決定をする人に納得してもらうことが大切です。
窓口となってくれる担当者から決裁権を持っている担当者まで順序立てて提案していける力をアピールすべきです。
そのため、担当者だけではなく意思決定者から信頼されるためのコミュニケーション力が必要です。
【例文:法人営業の志望動機】
私が法人営業を志望したのは、私が学生時代に培ってきた能力を活かし、仕事をしたいためです。
私は学生時代にバスケットボール部の主将を務め、大きなプレッシャーの中でも他のメンバーを支え、全国大会に出場した経験があります。
法人営業は取引の金額が大きいことから、プレッシャーや責任もより大きい仕事だと考えます。
大きなプレッシャーに負けず、目標に突き進む力を発揮し、お役に立てればと思っております。 |
ルート営業
ルート営業は、コミュニケーション力をアピールできる志望動機を書きましょう。
ルート営業とはすでに取引のある顧客に対して、追加の注文を提案していく営業です。
そのため、長期的に良い関係を築ける能力が求められます。
また、契約を継続させて新たな契約につなげることも必要になるため、根気強く成果を出すための継続力をアピールしましょう。
【例文:ルート営業の志望動機】
私がルート営業を志望したのは、お客様と長期的な関係を築くことにやりがいを感じるからです。
私の父は飲食店を経営しており、常連のお客様と親しく話している姿と、その関係に憧れがありました。
ルート営業では、既存取引先のお客様と長くお付き合いし、提案を行います。
話すことが好きなので営業職自体が魅力的ですが、なかでも長期的に良好な関係を築いていくことを目的とするルート営業には、特に魅力を感じています。 |
企画営業
企画営業は、問題解決型営業またはソリューション営業です。
企画営業を志望する場合は、顧客のニーズに合わせた提案に関する経験をアピールしましょう。
企画営業は顧客の課題に合わせて商品の魅力や活用法を伝える必要があります。
未経験者の場合、学生時代に課題解決のために取り組んだ経験をアピールすると良いでしょう。
【例文:企画営業の志望動機】
私は、課題解決能力が要求される企画営業という仕事に魅力を感じ、志望致しました。
私は大学時代に家電量販店でアルバイトを経験しており、商品に関してお客様から相談を受けた経験が何度もあります。
悩んでいるお客様に対して、いつも使っているシーンや、不便に思っているポイントなどをお伺いし、より適した商品をご提案した際に喜んでいただけたことは、今でも忘れられない経験となっています。
企画営業は、お客様が抱えた課題を解決できる商品やサービスを積極的に提案する理想の業務であり、私が培ってきた課題解決能力でお役に立てると思っております。 |
店舗営業
店舗営業では、顧客の要望に合わせて説明するスキルが求められます。
これまでに接客の経験がある場合、相手とのコミュニケーションで重視していることを説明すると良いでしょう。
未経験で顧客と接した経験がない場合は、学生時代に部活やサークルなどで、意思疎通を図るために意識してきたことを記載しましょう。
【例文:店舗営業の志望動機】
私が店舗営業を志望したのは、ヒアリング力と陰ながらサポートする力を活かしたいと考えているからです。
店舗営業は、お客様が既に商品やサービスに興味を持った状態で来店されると考えております。
そのようなシーンでは、お客様の話を上手く引き出せないと、ご要望に沿った商品やサービスを提案することは叶いません。
私は人の話を聞いたり相談を受けたりするのが好きで、その時には自分事のようにとらえることで、解決の道を見つけるように普段から意識しています。
学生時代のサークル活動では、部長のサポート役として、チームメンバーとのコミュニケーションを図ったり、最適な方法を提案したりしてきました。
こうして培ったヒアリング力で、貴社のお役に立ちたいと思っています。 |
海外営業
海外営業では英語などの外国語が話せるだけでなく、適切なコミュニケーションがとれることが重要です。
海外の人と交流した経験があれば、積極的に盛り込みましょう。
【例文:海外営業の志望動機】 私は、海外の方とコミュニケーションを取るのが好きなため、海外営業を志望致しました。
学生時代にアメリカへ留学していた経験があり、語学力を磨けただけでなく、コミュニケーションの取り方も学ぶことができ、大きく成長することができました。
初めは、言語だけでなく文化や常識が異なることに戸惑い、英語が堪能なだけではコミュニケーションを取るのも一苦労でした。
喜怒哀楽や意見をハッキリと主張する人が多かったので、自分の意見をハッキリと伝えるようにしました。
最初こそ戸惑いはあったものの、次第に刺激的で楽しいものに感じられ、適切なコミュニケーションを学びました。
このような経験が、海外営業で海外の方とコミュニケーションを取る際にも役立てられると思っています。 |
業種別の志望動機の例文
志望動機は業種別に合わせて作っていくべきです。
業種や業界ごとに仕事の特性があるため、それぞれの業界を研究しながら志望動機を作り替えていきましょう。
業種別の志望動機の例文を紹介していくので、志望動機作りの参考にしてください。
- 銀行
- メーカー
- カーディーラー
- 保険
- 不動産
銀行
銀行の営業は個人向けの営業と法人向けの営業があります。
相手の資産を扱う仕事内容であるため、信頼を得なければいけません。
志望動機では、学生時代やバイト時に、信頼関係を築くために行ってきたことも併せて説明すると良いでしょう。
【例文:銀行の志望動機】
私は、お客様と信頼関係を築き、喜んでもらいたいため、銀行の個人営業を志望いたしました。
私は接客のアルバイトの中で、お客様のご要望を深堀りし、提案する喜びがあることを知りました。
接客のアルバイトと銀行の個人営業では、仕事内容も規模も異なりますが、傾聴力が肝心という点は共通していると思っております。
貴行の業務に、私の傾聴力でお役に立てればと思っております。 |
メーカー
メーカーの営業は業界や会社ごとに「どうしてこの業界(会社)でなければならないのか」を説明することが求められます。
志望先の商品にどんな魅力を持っているか、商品の魅力を理解していることを説明すると高評価につながるでしょう。
【例文:メーカーの志望動機】
私が御社を志望したのは、御社の〇〇という商品に強く惹かれたためです。
幼いころより親しみがあり、××という点が特に魅力的で他社にはない魅力があるので、両親や友人にも勧めたほどです。
〇〇は私の理念とマッチしている商品であり、御社の企業理念にも強く共感しています。
御社の〇〇を自分が提案することで、より一層、人々に知ってほしいという思いがあり、応募に至りました。 |
カーディーラー(個人)
カーディーラーは、個人の顧客や経営者などを相手に、高額商品を販売する仕事になります。
高額な商品なので、お客様の人生における節目にもなり得るでしょう。
【例文:カーディーラー(個人)の志望動機】
私がカーディーラーを志望したのは、車の成約という、お客様の大事な瞬間に向き合う仕事がしたいと考えているためです。
私は車が好きで、休日は暇があればドライブに出掛けたり、新車のカタログやカー用品を見に行ったりしています。
そんな私だからこそ、後悔のない購入をサポートしたいと自然と考えるに至りました。
人と話すことが好きで、車の魅力を伝えることにも自信がありますので、営業として御社のお役に立てると考えています。 |
保険
保険営業は商品の差別化が難しく、営業担当者の人柄や対応が求められます。
銀行などの金融機関と同じく、その人が信頼できるかどうかが重要です。
【例文:保険営業の志望動機】
数ある営業職の中でも保険営業を志望したのは、最も人と関わっていける仕事だと思っているからです。
保険は万が一の備えとして必要ですが、お金が発生することや、プランが分かりにくいといった理由から、敬遠してしまう方が珍しくありません。
保険営業は、そういったお客様の心にしっかりと向き合い、最適な内容をご案内する仕事のため、私の理想とする仕事像に合致しています。
また、私は元々人のお話を聞いたり相談に乗るのが得意なタイプで、人の人生に関わったり手助けできることにやりがいを感じるので、保険営業に役に立つと考えました。 |
不動産
不動産営業は主に個人向けに不動産を販売する仕事です。
個人の顧客にとって不動産は高額な買い物なので、顧客は決断を慎重に行います。
そのため、不動産営業の志望動機では、人生のターニングポイントに携わりたい理由や、「なぜ重要な決断を後押しできるのか?」といったことを伝えましょう。
【例文:不動産営業の志望動機】
私が不動産営業を志望したのは、お客様の重要な決断をサポートしたいと考えたからです。
不動産は人生における最も大きな買い物で、人生の一部でもあります。
そんな不動産を販売する営業だからこそ、お客様に寄り添う姿勢だけでなく適切な知識が必要と考えています。
私は法学部を卒業しており、不動産に関する法律や規制について詳しい知識があります。
法的な側面からも、お客様の重要な決断をサポートできるため、お役に立てると考えました。 |
営業で求められる力
営業の種類や業界ごとに特有な営業スキルを説明しました。
しかし、営業に求められるスキルには、以下のような普遍的なものがあります。
- 責任感
- 聞き取る力
- 粘り強さ
- 相手の立場になって考える力
なぜそれぞれのスキルが求められるのか、以下で解説します。
責任感
営業職は、売上をあげることが大きな目的です。
毎月毎年、定量的な目標の達成が求められるので、最適なパフォーマンスを出すための責任感が営業の仕事に求められます。
聞き取る力
営業の仕事には傾聴力、すなわち上手に聞く力も求められます。
顧客が抱えている課題を解決するために自社の商品・サービスを提供していきます。
深いところにある顧客ニーズを引き出すためには、相手の要望を汲み取りながらヒアリングする力が必要になるのです。
粘り強さ
営業の仕事には粘り強さが必要です。
営業に関するノルマのクリアや、営業がうまくいかない経験をすることもあるでしょう。
そのような困難な場面に遭遇した場合でも、粘り強く行動できる力が必要になります。
相手の立場になって考える力
営業職は顧客とのコミュニケーションが必要です。
相手の話す内容を理解し、顧客の立場になるための力が求められます。
前職や学生時代に体験したエピソードを通して、相手とうまくコミュニケーションを取れた事例を自己PRとして説明すると説得力が増すでしょう。
志望動機で積極的にアピールしよう!
営業職の志望動機を作る際に重要なのは、営業職である理由、入社後に貢献できることを含めて書くことです。
自分の価値観や強みが企業へ貢献できるのかを意識することで、志望動機の説得力が増します。
今回紹介した特にアピールすべきポイントも加えれば、さらに好印象を与えられます!
志望動機を上手に伝えて営業職の就職活動を成功させましょう。